人間が近づくと猫が現れる!ガラス越しに猫と遊んでいるような体験ができる「猫見障子」
可愛らしい表情や仕草で私たち人間を癒やしてくれる猫。
お家の中で猫を飼っていなくても、町で見かけたり猫カフェで触れ合ったり、或いは写真や動画を眺めたりと、日常の中で猫を身近に感じる機会はたくさんありますが、最近では新しい機器や技術を使って「猫」を表現することで、生活を便利で豊かにする試みも広がっています。
今回紹介する「猫見障子(ねこみしょうじ)」もその一つ。
これはデジタルクリエイティブの企画制作を手掛けるピラミッドフィルムクアドラ社が開発した体験装置で、人間が障子の前に立つと、下のすりガラスの部分にぼんやりと猫が出現。
ガラスにタッチすると猫が近くに寄ってきたり、歩くと一緒についてきたり、時には飛びかかってくることもあれば、何も反応してくれないこともあったりと、障子越しに本物の猫と戯れているような感覚を体験することができます。
物体の位置を検出する測域センサによって人間の動きを検知する仕組みで、獲物を見つけたときのようにソワソワと足早に動く様子や、ガラスを手で引っ掻いて開けようとする仕草は本物の猫そっくり。
障子の向こう側にいる猫をすりガラス上で表現しているため、写真や動画のように鮮明でクリアな猫の存在感ではなく、猫の「気配」がそこにあることを感じられるのがユニークなポイントです。
この「猫見障子」は企業プロモーションや集客装置として開発されたものなのだそうで、お店やオフィスにこんな障子があったら、ネコ好きな人でなくとも、ついつい猫とコミュニケーションを取りたくなってしまいそうですよね。
猫以外にも様々な映像を映し出したり、人間の動きだけでなく周囲の明るさや湿度をトリガーにすることも可能で、例えば照度センサを使って網戸越しに昆虫を登場させたり、湿度センサを使って鏡に幽霊を出現させたり、加速度センサを使って乗車中のバスの窓にキャラクターを登場させたりと、アイディア次第で様々な表現方法を作り出すことができるのだとか。
10月27日(水)~29日(金)にかけて幕張メッセで開催された「第1回 XR総合展 秋」では体験装置の実物を展示。開発元によると今後も定期的な体験会の実施や展示会への参加を想定しているとしています。
今年の7月には、新宿アルタ近くの街頭ビジョンに巨大な三毛猫がリアルな3Dで映し出されて大きな話題となりましたが、この「猫見障子」も街中や商業施設などで見かける日が来ることを期待したいですね。
<参考>
・【映像あり】新宿アルタ近くに巨大な三毛猫が出現!眠ったり通行人に話しかけることもあるニャ
・猫も遊べるネコ型ドローンをドコモが開発!飛行船のように屋内を移動できる「にゃろーん」
・脳波を読み取って耳が動く!ネコミミ型のカチューシャ「necomimi」が10年ぶりに2号機を公開
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