脳波を読み取って耳が動く!ネコミミ型のカチューシャ「necomimi」が10年ぶりに2号機を公開
猫の耳の形をしたコミュニケーションツール「necomimi(ネコミミ)」の新製品が10年ぶりに発表されました。
necomimiはセンサーで脳波を読み取って、耳の動きで人間のキモチを表現するネコミミ型のカチューシャ。
動作のパターンは4つのモードがあり、装着した人の脳波をキャッチする「ニュートラルモード」では耳がピクピクと動き、「集中モード」になると耳がピンと立ち、逆に「リラックスモード」になると耳がペタンと寝た状態に。
そして集中とリラックスが同時に高まった「ゾーンモード」になると、耳が立ち上がり交互にパタパタと動く仕組みになっています。
言葉を発したり手を動かさなくても、自分が今どんな気持ちなのかを何となく周囲に伝えられるユニークなこのアイテム。
さらに「集中モード」に入ると「ニャー!」と猫の鳴き声が、「リラックスモード」に入ると「ゴロゴロ…」と猫がのどを鳴らす音が流れるなど、耳の動きだけでなく音声による演出効果も備えており、互いにnecomimiを付けている者同士であれば、まるで猫になったような感覚で楽しみながらコミュニケーションを取ることができます。
脳波の読み取りを可能にしているのが、米シリコンバレーで開発された脳波センシング・テクノロジー。
医療用脳波計と同等レベルのデータ出力が可能な脳波センサーモジュールが、額に触れるスティック状の部分と、耳たぶに挟むクリップの部分に内蔵されていて、装着者の脳波をキャッチ。
リラックスしているときに出るα波と、脳が活動をしているときに出るβ波を中心にアルゴリズムを介して解析し、そのデータを「集中度」と「リラックス度」の信号にしてモーターに伝えることで、脳波の種類によって異なる動きを実現しているのだとか。
ちなみに額センサーの接触部分は肉球型になっているため、しばらく付けたままにしていると、おでこに「肉球印」がくっきり残るという遊び心たっぷりな仕掛けも。
このnecomimiを開発したのは東京・人形町に拠点を構えるニューロスカイ社。生体情報をデジタル処理する技術に強みを持つ企業で、脳波計・心電計・心拍計など各種センサー製品の開発や設計を手がけています。
2012年に発売された「necomimi」の初号機は、アメリカのTIME誌が選ぶ世界ベストイノベーション50に選出されたほか、文化庁メディア芸術祭、アルス・エレクトロニカ賞といったアートの世界でも受賞歴があるなど、日本のみならず世界各国で大きな反響を呼んだプロダクト。
しかしながら、猫耳の位置は装着者にとって死角。頭上のnecomimiが今どんな気持ちを表現しているのか、自ら知るのは難しい仕様になっていました。
10年ぶりにリニューアルされた2号機ではスピーカーが内蔵され、耳の動きに合わせてネコの鳴き声がするように改善されており、鏡などを見なくても自分の気持ちを把握できるようになっているのが最も大きな変更点。
また、単4電池で動く仕組みから充電式に変更されたため、従来よりもコンパクトで軽量になっています。
「集中」や「リラックス」といった言葉はよく使われますが、実際にその状態になっているかどうかは、自分自身では客観的に判断しづらいもの。
necomimiは装着するだけで脳の状態を計測して表現してくれるため、自分が集中できる環境を調べるのに使ったり、リラックス効果を得られる音楽を判別するのに使ったりと、アイディア次第でさまざまな用途に使うことができそうです。
装着者の感情が可視化されることを利用して、necomimiを付けたままゲーム対戦をしたり、パーティーグッズとして使ったりしても盛り上がりそうなアイテムですね。
この「necomimi」2号機は一般販売価格が14,850円。
現在はクラウドファンディングサイトのマクアケ(makuake.com)にて2021年8月30日まで予約販売を実施中で、期間中は10%オフの13,365円で購入できるプランなどが数量限定で用意されています。
<参考>
・猫みたいにゴロゴロ音がする!撫でるだけで癒やされるネコ型クッション「ミャウエバー」
・猫がテーブルまでお料理を運んでくれる!ネコ型の自動デリバリーロボット「BellaBot(ベラボット)」
・猫も遊べるネコ型ドローンをドコモが開発!飛行船のように屋内を移動できる「にゃろーん」
(C) NeuroSky Co., Ltd.