親子猫の微笑ましい後ろ姿に感動する人が続出!側溝を歩きながら家路をたどる母猫&子猫→その行動には意外な理由が…
極寒の地で寄り添って眠る白熊の親子や、餌を口移しで与える鳥の親子の姿などを見ると、微笑ましい気持ちにさせられますが、私たち人間がこうした感情を抱くのは、ミラーニューロンという神経細胞が関係していると言われています。
ミラーニューロンは、その名の通り「鏡」のような役割を果たす神経細胞で、他者の行動を見て自分自身も同じ行動を取っているかのように脳が反応する細胞のこと。
動物の親子が寄り添い合って生きている姿をみると、自分も愛されていると感じたり自分も愛したいと思ったりするほか、動物の親子は人間の親子に似ているところが多く、共感や親近感を抱きやすいとも考えられています。
そんな親子愛を感じる1枚の写真がTwitterで話題になっています。
これは愛知県名古屋市のとある場所で撮影された写真で、道路脇にある狭い側溝の中を並んで歩くのは、親子と思われる2匹の猫。親猫の方はしっかりと前方を確認しながら、子猫の方はしっぽをピンと立てながら仲良く歩いています。
猫がしっぽをピンと立てるのは、赤ちゃんの頃に母猫から肛門をなめてもらいオシッコを促されていた時の名残で、子猫が母猫に近づいたり甘えたりする時に見せる仕草。お母さんと一緒にいれてとても嬉しい気持ちが伝わってくる光景で、表情の見えない後ろ姿からも寄り添い合って生きる親子の絆を感じられる1枚です。
5月2日に投稿されたこの写真は、本記事の執筆時点で4万近くのリツイートを獲得。写真を見たユーザーからは「なんかほっこりする」「微笑ましすぎる」「平和の象徴」「本当に素敵な1枚です」などのメッセージが寄せられています。
家路を辿る猫の母娘とか? pic.twitter.com/HuRGu4cIss
— 丹下左膳 (@tangesyazen) May 1, 2023
撮影者の丹下左膳(@tangesyazen)さんによると、この写真は2015年の9月に撮影されたもので、写っているのは夏頃から地域猫の餌場に来るようになったという野良猫の親子。橋の下から別の寝ぐらへと移動する様子を捉えたワンシーンです。
写真を見ていて気になるのは、その後の猫の行動。てっきり奥に見える暗闇の中に消えていった…のかと思いきや、しばらく歩いてフタのある場所まで辿りつくと、側溝を出て去っていったのだとか。それならば側溝の中を歩く必要もない気がしますが、猫は何故このような行動を取ったのか、丹下さんの見解を聞いてみたところ「短い距離でも事故の可能性を減らしたかったのではないか」と推測。つまり、車に轢かれる危険を回避するために、わざわざ側溝を歩いていたと考えられるようなのです。
何処へ飛び出して行くか分からない子猫と一緒に、いつ車が走って来るか分からない道路を安全に歩くには、これ以上の方法は無いなと、大変感心した丹下さん。この地域にはもともと、20匹近くの地域猫や野良猫がご飯をもらいに来ていたものの、側溝を避難場所のように使うのを見たのはこの時が最初で最後。非常に個性的で賢い母猫だと印象に残っているのだそうです。
そんな丹下さんは、野良猫と仲良くなり写真を撮るのがライフワーク。猫と仲良くなるコツについて聞いてみたところ、一般的には「大きな音を立てない」「姿勢を低くする」「ゆっくり動く」などと言われますが、猫によってはそうした配慮をしたとしても絶対に懐いてくれない場合があり、仲良くなれるかどうかは運によるところが大きいと指摘。幸運にも仲良くなれた場合は、手やブラシで撫で撫でしてあげると絆が深まりやすいのだとか。
一方、親子猫の写真を撮影した周辺では譲渡会や避妊去勢手術などの地道な活動により、地域猫や野良猫の数が非常に少なくなったものの、地域猫活動は基本的に非営利のボランティアで行っている人が多く、肉体的にも金銭的にも大きな負担となっていることを憂慮。過酷な暮らしを強いられる外猫を減らすためにも、地域猫活動家の裾野が広がることを切望しているといいます。
写真提供:丹下左膳(@tangesyazen)さん
<参考>
・衝撃映像!自動芝刈り機ロボットが仕事中に猫から襲撃を受ける、群馬県庁前の芝生でかわいいバトルが勃発
・ウマ娘の影響恐るべし…!猫の背中に着けると競走馬みたいに変身できるミニゼッケンが登場