岩合さんが監督デビュー!猫マンガ「ねことじいちゃん」が映画化決定

老人と猫の日常を描いたマンガ「ねことじいちゃん」が、動物写真家の岩合光昭さんを監督に迎えて実写映画化されることが発表されました。

映画「ねことじいちゃん」監督の岩合光昭さんと、主演の立川志の輔さん監督:岩合光昭/主演:立川志の輔

「ねことじいちゃん」とは、WEBコミックサイト・コミックエッセイ猫劇場で連載している人気の猫マンガ。爺ちゃんと婆ちゃんと猫ばかりが住む小さな島で、ねこのタマと二人暮らしをしている大吉じいちゃんの日常を描いた物語です。

おばあさんに先立たれてしまった大吉じいちゃんと、じいちゃんの面倒を見るかのように付き添う猫のタマ。ゆったりとした時間が流れる島で、のんびりと過ごす2人の暮らしは、いつかは終わってしまう時間だからこそ余計に愛おしく感じられる、ハートウォーミングな作品です。

<ストーリー>

日本のとある小さな島で暮らす大吉70歳。2年前に妻よしえを失くし、飼い猫のタマと二人暮らし。生まれ育ったこの島には、隣に住む幼馴染の巌をはじめ、たくさんの友人と猫がいて、日々は穏やかに流れている。

東京に住む息子・剛は一人暮らしの父を心配しているが、大吉とタマは自由気ままにのんびり過ごす日々に不安や不満もない。しかし、親しい友人の死や、大吉自身の体の不調など、このまま続くと思っていた毎日に変化が訪れはじめてー

教師を定年退職し、これからゆっくりと余生を過ごそうと思った矢先に妻に先立たれ、飼い猫のタマと「一人と一匹」暮らしをしている大吉を演じるのは、映画初主演となる人気落語家・立川志の輔さん。

先月、原作コミックの新刊「ねことじいちゃん(第4巻)」が発売された際には、立川志の輔さんからマンガへの感想が寄せられていて、その時には作品との関連は一切明らかにされていませんでしたが、映画版の主演を務めることが決まっていたことが背景にありそうですね。

とは言え、当の志の輔さんは映画主演のオファーに大変驚いたそうですが、「大吉さんは志の輔さんしか考えられない!」という岩合さんからの熱い思いに応える形で出演が実現。島では真面目で教養があり頼られる存在である一方、家ではタマの言いなりの大吉をどのように演じるのか、ひとつの見どころとなりそうです。


もちろん出演する猫にも注目。ちょっとふてぶてしい丸い顔と短い手足が愛嬌のある「ベーコン」が大吉のパートナーである飼い猫のタマを演じるほか、三毛猫の「小梅」、茶トラの「ぽんず」など、たくさんの猫たちが登場します。

また、映画化の発表と同時に監督を務める岩合光昭さんと、主演を務める立川志の輔さんのコメントが公開されています。

監督:岩合光昭さん(談)

監督のお話をいただく前に原作のコミック「ねことじいちゃん」を偶然にも読んでいました。

ほのぼのとして、なにか懐かしい感じがして、良い印象を持っていました。そこにこれを映画化しませんか?という話がきて、とても光栄に思い、お役に立てるかどうかわかりませんけど、精一杯努めさせてもらいますと、初監督に挑戦することを決めました。

主役の大吉というキャラクターは、元校長先生ですが、どなたに演じてもらうのがいいだろうと思ったとき、頭に浮かんだのが志の輔師匠でした。以前、志の輔師匠と食事をする機会がありまして、話し方が学究肌という印象を受けました。すぐにオファーをさせていただきましたが、実は最初、志の輔師匠から「大役を軽はずみに引き受けられない」とお断りの返事をいただきました。

しかし数日後、志の輔師匠よりお電話をいただき、再度何度かの話し合いを持ち「私でできることであれば。」と、引き受けて頂けました。そのお気持ちに背筋が伸びるというか、もう本当に嬉しかったです。

一方で主演の猫、タマを務められる猫が見つかるのかという不安もありました。たくさんの猫たちに会い、そこでベーコン(猫の名前)を見つけました。いい顔しているな、という印象と、志の輔師匠にも実際に会ってもらった時に何度も師匠の顔を見上げていて、その様子がまさに映画の中の大吉とタマで、もうこの子しかいない!と。

この映画「ねことじいちゃん」では人のストーリーとともに、猫のストーリーも作り上げていきたいなと思っています。今までに見たことがない猫の映画をみなさまにお届けできるように、日々張り切って撮影しております。ご期待ください。

主演:立川志の輔さん(談)

「えっ、落語家の私にですか!?」青天の霹靂とはこのことで、何かの間違いだとしか思えないほどのムチャぶりのオファーでした。

けれども、そのときすでに私は、世界に名だたる動物カメラマンである岩合さんの大ファンでもありましたし、ましてや初監督作品とのこと、この不思議なご縁は、私も大好きなネコ達がこしらえてくれたものだと信じ、初挑戦させていただくこととなりました。岩合監督からはもちろん、ネコの「タマ」さんからも駄目出しされないよう、精一杯勤めたいと思っております。

「ねことじいちゃん」の原作では、猫ばかりが住む小さな島が物語の舞台となっていますが、本作では2月下旬から愛知県の知多半島に浮かぶ島々ですでに撮影を開始。4月上旬にはクランクアップ迎え、2019年に全国の映画館で上映される予定となっています。

岩合光昭さんのネコ映画と言えば、昨年には「劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き」が上映されて大きな話題となりましたが、岩合さん自身が監督として映画に携わるのが実は今回が初めてなのだとか。

本作では、写真家・岩合さんならではの美しい映像はもちろんのこと、猫好きな人をはじめ老若男女すべての人たちが映画を観た後に、「こんな島で暮らしてみたい」と思うような作品を目指しているとのことで、どのような映像作品に仕上がるのか今から公開されるのが楽しみですね。

参考:老人と猫の日常を描いたマンガ「ねことじいちゃん」最新第4巻が発売

製作:「ねことじいちゃん」製作委員会(C)2018「ねことじいちゃん」製作委員会

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