猫の傷病ランキング2018が公表!件数の1位は下痢、最も高額なのは異物誤嚥
ペット向けの保険サービスを手がけるアイペット損保から今月、「ペットの傷病ランキング2018」が発表されました。
これは2017年1月1日〜2017年12月31日までの1年間に、同社と保険契約を結んでいる利用者がペット(猫または犬)の「病気」と「ケガ」による保険金を請求した約36,000件のデータを集計したもの。
本記事ではその中から、猫の傷病ランキングに関する情報をご紹介します。
1位. 下痢/9,700円
2位. 膀胱炎/13,600円
3位. 皮膚炎/8,700円
4位. 腎不全/33,500円
5位. 異物誤嚥/75,600円
6位. 結膜炎/5,700円
7位. 腫瘍/65,600円
8位. 外耳炎/7,100円
9位. 嘔吐/17,400円
10位. 胃腸炎/20,000円
※傷病名/平均診療費
請求件数が最も多かったのは「下痢」。
健康な猫でも体調や食べ物によっては便が緩くなることがある一方で、他の症状が併発している場合は致死率の高い病気にかかっている可能もあるため動物病院に連れて行く見極めが難しいところですが、毎日猫トイレを掃除する時にウンチを見る機会があるので、飼い主さんにとっては異変に気づきやすい傷病と言えます。
猫ならではの特徴として注目すべきは、2位の「膀胱炎」や4位の「腎不全」など泌尿器系の傷病が上位にランクインしている点。猫は濃いオシッコをするため尿中の成分が結晶化して泌尿器系の病気にかかりやすく、また、濃いオシッコを作る際に腎臓に大きな負担がかかることから、腎不全が高齢猫の死因上位によく挙げられます。そうした猫に多いと言われる傷病が、保険金の請求データからも裏付けられた結果となります。
最も高額だったのは平均診療費が75,600円の「異物誤嚥(ごえん)」。猫はディッシュや輪ゴム、糸など口に入るものはもちろん、ビニール袋やウレタンマットなど噛みちぎって細かくなるものも飲み込んでしまう可能性があります。
猫の手に届くところに危険なものを放置しない、キッチンなど食べてはいけないものがある場所には入らせないようにする、安全なオモチャを与えて噛みたい欲求を満たしてあげるなど、飼い主さんが気をつけることで簡単に予防できる疾病のため日頃から注意したいところです。
では、その他の疾病についてはどのような点に注意したら良いのか。実は猫の年齢によってかかりやすい傷病の傾向があることが、同じ集計データから示唆されています。
先ほどの「猫の傷病ランキング」を年齢別に見たのがこちら。
赤字がその年齢における特徴的な傷病であることを示しており、「結膜炎」「外耳炎」「猫カゼ」が0歳の子猫に見られやすいのに対して、「尿石症」は1歳~6歳までの成猫に、「腎不全」「腫瘍」「糖尿病」などは7歳以上の高齢猫で特徴的なのが分かります。
猫の異変を感じたら、かかりつけの動物病院や獣医さんに気軽に相談できるのが望ましいですが、飼っている猫の年齢から「今かかりやすい疾病」とその症状を把握しておくと、より異変に気づきやすくなるかもしれませんね。
※診療費については同社保険契約の請求データに基づいており、一般的な平均や水準を表すものではありません。