犬猫のパルボウイルスを99%以上抑制する実験効果を確認、パナソニックの子会社が発表

今シーズンはインフルエンザの流行が例年よりも早めに拡大中で、自治体や関係機関などからは予防対策が呼びかけられていますが、猫の場合は室内で暮らしていれば病気とは無縁…というわけではありません。

室内で飼われている猫のイメージ

近年では2018年、全国に展開している猫カフェグループの都内店舗で「猫パルボウイルス」が発生。

同ウイルスによるヒトへの感染は認められていないものの猫同士の感染力は非常に強く、また人間を媒介して別の猫へ感染する可能性があることから、関東圏の猫カフェを中心に同店を利用したことがある客の入場を制限する動きが広がるなど、大きな話題となったのは記憶に新しいところです。

猫カフェで昼寝をしている猫のイメージ写真

パルボウイルスとは、自然界に存在するウイルスの中でも最も小さい部類で、ラテン語で「小さい」を意味する言葉(=parvus)が語源。

多くの場合は自身と関連性のある種の動物にしか感染しないとされていますが、猫や犬のパルボウイルスはそれぞれの種に対して強い感染力を持っており、感染した個体は発熱・下痢・嘔吐・白血球の減少などの症状が見られるほか、免疫が未熟な子猫や子犬の場合は致死率が非常に高くなることでも知られています。



主な感染経路は猫の場合、外猫など同ウイルスに感染している個体の糞便や唾液に多く含まれているため、直接的な接触がある場合はもちろん、それに触れた物や人間などを介して間接的に感染したり、時には人間の靴の裏にウイルスが付着して家の中にもたらされたりすることも。

加えて、一般的な消毒薬に対しては抵抗性が高いことから、たとえ完全室内飼いであってもワクチンを摂取していないと感染するリスクが高まります。

そんな犬猫のパルボウイルスを大きく抑制する実証効果が確認されたことが、換気設備や環境関連事業を手掛ける電機メーカーの「パナソニック エコシステムズ」から12月24日に発表されました。

パナソニック(Panasonic)

その効果とは、約6畳(約25 m3)ほどの試験空間において、食塩水を電気分解して得られる「次亜塩素酸水溶液」から揮発した有効塩素成分が、付着するネコ汎白血球減少症ウイルス(猫パルボウイルス)およびイヌパルボウイルスを24時間で99%以上抑制する効果があったというもの。

もう少し詳しく見ていくと、ネコ汎白血球減少症ウイルスの場合は12時間で97.4%、24時間で99%以上の抑制効果を確認。イヌパルボウイルスの場合においても12時間で93.6%、24時間で99%以上の抑制効果が確認されたとしており、半日でも明らかな効果が表れています。

犬猫のパルボウイルスを99%以上抑制する実験結果のグラフ by パナソニック エコシステムズ

今回の発表内容はあくまで実験で確認された効果であり、ウイルスを抑制する製品が実際に開発されたわけではありませんが、同方式によって揮発させた次亜塩素酸は不特定のイヌ・ネコが出入りする場所での感染対策としても効果が期待されることから、将来的には猫カフェや動物病院などの事業者、および一般家庭向けに製品化されることも期待されます。

とは言え、どちらのウイルスによる感染症もワクチンによって高い予防効果を得られる病気のため、まずは飼い主さんによる定期的なワクチン接種が重要であるということに変わりはありません。

© Panasonic Corporation

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