「ごはん食べたよ!」朝昼晩、食後の報告にやって来る猫ちゃん。その可愛すぎる習慣が始まった理由とは?

猫は人間と同じように一匹ずつ個性があり、見た目や性格だけでなく、日常の行動パターンにもその独自性が現れることがあります。

茶トラ猫のひなた君は、とってもユニークな習慣の持ち主。なんと、ご飯を食べ終わると飼い主さんの元へやって来て、「にゃっ!(食べた!)」と鳴いて報告してくれるというのです。しかも朝昼晩と毎回。

ご飯が食べ終わると報告しにくる猫ちゃん
報告後のワンシーン(写真提供:飼い主さん)

この写真を撮影する前は、ベッドで二度寝をしている最中だったという飼い主さん。すると突然、ひなた君の頭突きで起こされて、ご飯を食べてきたこと教えてくれたと言います。

人間的にはもう少し静かに起こして欲しいところですが、こんな時、ひなた君は頭をグリグリ押し付けてくるため、それに対して飼い主さんは全身を撫で回してあげるのがお決まりの行動パターン。

すると、ひなた君はすぐ嬉しそうに喉を鳴らしながらゴロンゴロンと転がり始め、ひとしきり撫でられるとようやく満足して報告作業が完了。その後、おふとんの下で動く飼い主さんの脚を捕まえようとして飛び込んでくるのだそうで、冒頭の写真はそんな遊びのワンシーンを撮影したものなのだとか。

茶トラ猫のひなた君
茶トラ猫のひなた君

ごはんを食べ終わる度に教えてくれるとは何とも健気な猫ちゃんですが、ひなた君がこのような行動を取るようになったのは、きっかけとなる出来事がありました。

それは以前、激ヤセしてしまった時期に、ごはんが食べられたら飼い主さんが「えらいえらい」と褒めまくっていたこと。ひなた君はその時のことがよほど嬉しかったのか、未だにごはんを食べ終えると報告しに来るのだそう。

このエピソードを飼い主さんがSNSのXに投稿したところ、15万件を超える”いいね”が付けられるほどの大反響。写真を見たユーザーからは「えらい!w」「賢くて可愛い猫さんですね」「ウチはダッシュで鼻チューしに来ます」などたくさんのメッセージが寄せられて注目を集めています。

実はひなた君、昨年の11月頃に猫の難病として知られるFIP(猫伝染性腹膜炎)を発症し、その影響で食欲が減退してしまい、体重も3.0kgから2.5kgまで減少する事態に。飼い主さんはすぐさま動物病院に治療の開始を依頼する一方で、食欲が戻って欲しいとの思いから、ひなた君がごはんを食べるたびに褒めまくることを始めます。

すると、一時はウェットフードしか食べられなかったのがドライフードも食べるようになり、あっという間に食いしん坊になったのだとか。そして心配な時期を乗り越えて、今では発症前を上回る3.5kgまで体重が増えています。

人間の朝ご飯をチェックする茶トラ猫
人間の朝ご飯もチェックするニャ

そんなひなた君は推定3歳の男の子で、飼い主さん曰く「空前絶後の甘えん坊」

お気に入りのおもちゃを噛んで、蹴って、水に沈めて、ボロボロにする遊びに興じている時以外は、基本的に飼い主さんの膝の上で寝て過ごすのが日々のルーティン。わざわざ食後の報告に来るのも頷けるほどの甘えぶりですが、他の人間に対しては人見知りなため、来客時はごはんを食べ終わっても教えに来てくれないそうです。

飼い主さんの膝の上でくつろぐ猫
ひなた君の落ち着く場所

飼い主さんのお家にやってきたのは今から2年ほど前のこと。もともと子どもの頃から猫と暮らしたかった飼い主さんは、コロナ禍になって本格的に猫を飼うことを検討し始め、保護猫カフェを見て回ったりしていたところ、ある譲渡会で出会ったのがひなた君。その後、3週間のトライアルを経て正式に家族として迎え入れることになったと言います。

自らのSNSに投稿している写真の数々から、ひなた君への深い愛情が伝わってくる飼い主さん。

インタビューの最後に読者へ伝えたいことを聞いてみると、「猫との暮らしに憧れている方は、たくさんいらっしゃると思いますが、お迎えを検討する時は、ぜひ保護猫を視野に入れていただけたらなあと思います。そして、必ず最期の時までそばにいてあげてください。すべての猫ちゃんが幸せになることを祈っています。」と、新しいお家を探している保護猫への思いを語ってくれました。

取材協力:微睡(@natsucco)さん

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