猫の手術理由1位は歯周病ニャ…!世界最大規模のペット統計データ集「家庭どうぶつ白書2019」が公開

ペットに関する様々な統計情報をまとめたデータ集「家庭どうぶつ白書 2019」がアニコム損保より12月12日に公開されました。

ペットに関する様々な統計情報をまとめたデータ集「家庭どうぶつ白書 2019」 by アニコム損保

「家庭どうぶつ白書」とは、1年間に同社で保険契約を開始した動物(猫、犬、鳥、うさぎ、フェレット、モモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、ハリネズミ)を対象に、契約情報や保険金の請求データを分析して傾向などをとりまとめたもので、ペットのデータ集としては世界最大規模。

2010年から毎年公開されており、2019年度版は2017年4月1日~2018年3月31日までの期間、計690,475件にのぼるデータを集計。

本記事ではその中から、飼い猫の名前ランキングや品種ランキング、診療費の請求が多い疾病など「猫」に限定したデータについて取り上げてみます。



猫の品種ランキング

まずは対象期間内に保険契約を開始した猫の品種ランキングについて。

1. 混血猫(23,083 / 21.8%)
2. スコティッシュフォールド(18,289/17.3%)
3. アメリカンショートヘア(12,289/11.6%)
4. マンチカン(7,701/7.3%)
5. 日本猫(5,756/5.4%)
6. ノルウェージャンフォレストキャット(5,058/4.8%)
7. ロシアンブルー(4,370/4.1%)
8. ブリティッシュショートヘア(3,517/3.3%)
9. ラグドール(3,470/3.3%)
10. メインクーン(3,308/3.1%)
※品種名(頭数/全体に占める割合)

集計データで最も多かった猫の種類は混血猫。

他社が発表している飼い猫の品種ランキングでは混血猫が圧倒的多数を占める傾向があるのに対して、本データでは全体の4分の1に満たない程度で、純血種の割合も少なくありません。これは混血種の猫が純血種と比べて保険契約をしている割合が低い状況にあるものと考えられます。

混血猫のイメージ写真

ランキングの中で純血種に焦点をあてるとスコティッシュフォールドとアメリカンショートヘアの人気が頭一つ抜けていて、その他にも一般的に人気と言われる猫種が順当にランクイン。一方、8位のブリティッシュショートヘアはこのようなランキングで10位以内に入るのは珍しく、一過性の現象なのか人気猫種の定番となるのか来年以降のランキングが楽しみなところです。

猫の名前ランキング

続いては契約者に多く見られた猫の名前ランキング(男女混合)。

1.(2) ソラ(252頭)
2.(3) モモ(245頭)
3.(1) レオ(232頭)
4.(4) ココ(201頭)
5.(7) マル(198頭)
6.(5) ムギ(193頭)
7.(8) キナコ(184頭)
8.(6) マロン(178頭)
9.(9) リン(155頭)
10.(10) ハル(152頭)
※左の括弧内は前年の順位

ランキングをざっと見ると名前の呼びやすさを考慮してなのか、7位と8位以外はすべて2文字の名前となっているのが特徴的。また、全体的に昨年の順位と比べて大きな変動が見られず、安定的に人気のある名前と考えられることから、これから猫を飼いたいと思っている人には参考になりそうですね。

猫の疾病ランキング

ペット保険は一般的に怪我や病気などをした場合に請求が行われることから、猫の疾病に関する傾向を把握できるのも同白書ならではの特徴。

ということで、続いては「猫はどのような疾病が多く、どれくらいの診療費がかかるのか」という飼い主さんにとって気になる情報について、実際に同社で請求のあった診療費データから見ていきます。

1. 慢性腎臓病(61,923/4,119/71,517円)
2. 嘔吐、下痢、血便(20,523/9,292/8,748円)
3. 膀胱炎(14,620/4,858/12,852円)
4. 胃炎、胃腸炎、腸炎(11,934/5,411/8,748円)
5. 心筋症(7,377/1,123/50,933円)
6. 結膜炎(7,354/4,310/5,368円)
7. 元気喪失(6,922/2,858/12,420円)
8. 外耳炎(6,630/2,478/7,560円)
9. 糖尿病(6,084/436/122,319円)
10. 皮膚炎(6,072/2,800 /6,480円)
※病名(件数/頭数/1頭あたり年間診療費 中央値)

保険金の請求件数が多かった疾病は断トツで「慢性腎臓病」。

しかし請求頭数の単位で見ると2位の「嘔吐・下痢・血便」が最も多く、慢性腎臓病が最も罹患しやすい病気ではないことに注意が必要です。これは「慢性腎臓病」になるとその治療が長引くために請求件数が多くなってしまうのが要因で、同様に5位の「心筋症」や9位の「糖尿病」は、順位ほど病気にかかる頭数が多いわけではないけれど診療回数が多く、かつトータルの診療費も多くなってしまう傾向にあります。

特に糖尿病は1年間の診療費が12万円(1頭あたりの中央値)を超えるなど、かなりの高額に。

猫の手術&入院理由ランキング

動物病院での診療に手術や入院が伴うと、猫だけでなく飼い主さんの心理的&金銭的な負担も大きくなりがち。そこで、最後は手術や入院の要因となった疾病のデータを上位5件ずつピックアップしてみます。

<猫の手術理由ランキング>
1. 歯周病、歯肉炎(439/50,598円)
2. 消化管内異物、誤飲(324/106,267円)
3. その他の皮膚の腫瘍(122/66,652円)
4. 膀胱結石(103/138,893円)
5. 全身性の腫瘍(96/76,625円)
※病名(件数/1回あたりの診療費 中央値)

<猫の入院理由ランキング>
1. 慢性腎臓病(1,244/4.6/45,873円)
2. 消化管内異物、誤飲(389/3.8/96,487円)
3. 嘔吐、下痢、血便(365/3.6/45,559円)
4. 糖尿病(313/3.4/28,944円)
5. 尿道閉塞(286/5.3/62,878円)
※病名(件数/1回あたりの平均入院日数/診療費 中央値)

手術や入院が伴う疾病はいずれも診療費が高額になっているのが共通するところですが、中でも注目したいのは手術理由の1位となった「歯周病、歯肉炎」、そして手術と入院の両方で2位にランクインしている「消化管内異物、誤飲」について。

猫は虫歯にかかりずらい動物と言われていますが、毎日の歯磨きによって歯周病を予防する効果があるとされているほか、異物誤飲は猫が誤って飲み込んでしまう危険性のあるものを室内に置かないようにすることで防ぐことができ、飼い主さんの行動によって疾病リスクを低減できることから是非とも実践したいところです。

また、飲水量を増やしたり、食事の管理、ストレスを取り除いたりすることで予防に繋がる疾病も少なくないため、このようなデータを眺めることで、日頃からどんな疾病に備えるのかを考えるきっかけにしてみると良いかもしれませんね。

猫の食事管理イメージ

この他にも「家庭どうぶつ白書 2019」の公式資料(anicom-page.com/hakusho)では、猫に多い疾患件数の男女比較や、疾患別の年齢推移などのデータを見ることができ、猫以外の動物についても同様の情報が無料で公開されていますので、興味のある人はチェックしてみては。

参考:熾烈な順位争いが勃発!猫の種類・柄・名前ランキングが発表(猫の国勢調査2019)

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