愛猫のために描いた90点の供養画を展示!美術家・横尾忠則の個展「タマ、帰っておいで」

日本を代表する美術家・横尾忠則さんによる個展「タマ、帰っておいで」が2020年11月6日(金)から、東京・日本橋にあるギャラリーで開催されています。

横尾忠則と愛猫タマの肖像画 by タマ、帰っておいで
(C) Kodansha Ltd.

1960年代からグラフィックデザイナーとして頭角を現した横尾さんは、色鮮やかで革新的なデザインのポスターや装丁が注目を集め、72年にグラフィックデザイナーの作品として初めてニューヨーク近代美術館で個展を開催。パリやワルシャワなど各国の芸術祭に出品して多くの賞を受賞しているほか、45歳の時に『画家宣言』を行い美術家に転向してからも精力的に絵画を制作し続け、その作品は国内外で高く評価されています。

そんな横尾さんは大の愛猫家。

自身のTwitterやブログにたびたび登場していたグレートビ(グレー地×トビ柄)の猫「タマ」は、ファンにはよく知られた存在で、その溺愛ぶりも有名。ノラ猫として庭先に現れてから15年の間、家族の癒しとなり心の支えとなってきました。

しかし2014年、人間の年齢に換算すると100歳近かったタマは老衰のため死去。すると横尾さんはその当日にタマの死顔を、その後も供養としてタマの肖像画を1枚1枚描き始めます。


そうしてタマが亡くなったその日から、ただひたすら描いてきたという愛猫の絵は90点以上にものぼり、もともと作品として描いてきた絵ではなかったものの、今年タマの七回忌を迎えたことを契機に画文集を発表。

横尾忠則が亡くなった飼い猫への愛を描いた画文集『タマ、帰っておいで』の表紙
2020年4月1日刊行

当初は4月〜5月にかけて展覧会も予定されていましたが、新型コロナウイルス感染症の予防・拡散防止のため延期となっていました。

本展はそんな横尾さんによって描かれたタマの供養画を一堂に公開する展覧会で、東京メトロ・日本橋駅近くにある西村画廊には、タマがこの世を去った2014年から今年2020年にかけて描かれた約90点におよぶ連作の数々が展示されています。

会期は12月19日(土)まで。
会場には画文集『タマ、帰っておいで』も販売されています。

イベント概要

期間:2020年11月6日(金)~12月19日(土)
時間:10:30~18:30
休廊:日曜・月曜
観覧:無料

会場:西村画廊

東京都中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル9F

<参考>
横尾忠則は愛猫の死にどう向き合ったのか?91点の肖像画でつづった画文集「タマ、帰っておいで」
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