猫になって仮想空間を歩き回れる、猫のメタバースアプリ「ネコデース(NEKO DEESU)」
近年、ニュースなどで取り上げられることも多い「メタバース」というキーワード。
メタバースとは、インターネット上に作られた3次元の仮想空間やサービスを指す言葉で、米ソーシャルメディアのFacebookが社名を「メタ(Meta)」に変更して事業の柱に据えるなど、世界的に注目を集めているビジネストレンド。ユーザー同士がアバター(自分の分身)を通じてコミュニケーションできるゲームをはじめ、新しいサービスが続々と開発されています。
そんな中、新たに「ネコデース」という猫のメタバースアプリが登場しました。
これはユーザー自らが猫となって「ネコデース」の空間に入り込み、猫同士のコミュニケーションをリアルタイムで楽しむという、これまでに無さそうで無かったアプリ。
<ストーリー>
ある猫は思った。
いつも人間だけと接しているが、まだ猫と会ったことが無い。
たまに動画で他の猫をみたことがあるが会ってみたいと思った。
猫だけしかいない状況だったらどういうことになるのだろうか。
そして、奇跡が起きた。
ネコデースの中に入ると、そこは青い空に白い雲、緑豊かな木々が広がる森のような空間。生い茂る草木が時おり風になびいて揺れたりするなど、現実世界に存在するかのようなリアルな光景が広がっています。
遊び方はとってもシンプルで、猫のように自由気ままに動き回るだけ。
基本的な操作ボタンも「移動」「視点切替」「ジャンプ」の3種類しかなく、「移動」と「視点切替」はタッチしたままドラッグを、「ジャンプ」はタッチするだけで操作することができます。
猫の姿になって歩きまわっていると、他のユーザーが操作する猫に遭遇できるのが、このアプリならではの醍醐味。人間の言葉を話すことはできないものの、一緒に走ったりジャンプしたりしながらコミュニケーションを取る姿は、まるで現実世界にいる猫たちのようです。
また、ネコバースの世界の中にはシーソーや滑り台が置かれていて、これらの遊具は飾りではなく実際に遊ぶことが可能。シーソーはジャンプして飛び乗ると重みで傾き、滑り台も階段を登って上から滑れるなど、画面の世界に入り込んでいるような感覚で楽しむことができます。
暇を持て余し気味になってきたら画面右上にある緑色のボタンをチェック。これは動画広告の視聴ボタンで、広告を見終わるとユーザー同士で遊べる「ボール」というアイテム手に入れることができます。
ボールで遊べるのは5分間と時間制限が設けられていますが、自分で転がしたり風で動いたりするだけでなく、他のユーザーが操作する猫も触れるようになっていて、誰かが出現させたボールをみんなで取り合ったりしながら遊ぶのも楽しみ方のひとつです。
猫の毛色は全部で3種類あり、ゲーム開始時にランダムで選択されるので、どの猫になるのかはお楽しみ。ゲーム内には大きなゾウなど他の動物もいるので、探しながら散策してみるのも面白そうです。
このユニークなアプリを開発したのは、鳩のメタバースアプリ「ハトバース」を運営しているファクトリー社。ハトバースはユーザーが自らハトとなり、リアルタイムで複数のハトユーザーがコミュニケーションを楽しむことができるアプリ。
ネコデースはその猫バージョンで、ハトバースで利益を出すのが難しいため「ネコなら儲かるのではないか?」との思いから開発に着手。当初のサービス名は「ネコバース」であったものの、海外で「Nekoverse」という同名のサービスが存在することが発覚したため、リリースから2日後に急遽「ネコデース」へ名称変更したという異色のアプリ。
ハトバースは今後も赤字が見込まれるため、ネコバースの収益で補填しながら運営していく方針なのだとか。
ネコ好きな人の中には「一度でいいから本物の猫になって、他の猫と遊んでみたい」と思ったことがある人も多いはず。
「ネコデース」はそんな夢のような妄想を疑似体験させてくれるアプリで、同時にアクセスできる猫の数は最大20匹とそれほど多くはありませんが、興味のある人は公式サイト(torigames.fctry.net/nekodeesu)をチェックしてみては。
<参考>
・野良ネコが衰退したサイバーシティの謎を解き明かす「Stray」注目の猫プロジェクトがゲーム化
・主人公はハードボイルドな黒猫探偵!50年代のNYを舞台に暗い闇を暴いていく「Blacksad」
・雨が振り続ける街の謎を解き明かせ!ネコが主人公の冒険ゲーム「Rain City(レインシティ)」
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