世界の猫の飼育数、国別ランキング2003 vs 2014
猫は世界で最も人気のあるペットと言われており、その数は推定「約6億匹」、南極大陸を除くすべての大陸で飼われています。
今回はその中でも、どの国で猫が多く飼われているのか、データを交えながらご紹介していきたいと思います。
個体数が多い哺乳動物
猫(=飼い猫)の数は地球上にいる哺乳動物の中では6番目に多いですが、2位〜5位までの動物は主に家畜として飼われているため、ペットとして飼われている動物の中で最も数が多いのは猫であると言われています。
世界の猫の飼育数ランキング(2003年)
猫の飼育数を国別に比較する場合によく使われるのが以下の2つの図です。
どちらも同じような数値ですが、いつの時点に集計したデータなのかが分からないため、アメリカの数値をstatista.com、日本の数値をanicom-page.comと比較すると、おそらく2003年頃の数値ではないか推測されます。
これらのデータを元に、2003年時点で猫の飼育数が多い国をグラフ化したのが以下になります。
頭ひとつ抜けているのがアメリカと中国で、続いてロシアとブラジル、3番手グループにフランスとイタリア、日本を含む4ヶ国が4番手グループに位置しています。
各国の顔ぶれを見ると、概ね経済規模が大きく人口が多い国が並んでいますが、意外なのはウクライナ。
ウクライナでは、巨大な猫を決めるキャットショーのコンテストが行われたり、
猫カフェもあるようですので、猫好きな国民性なのかも知れません。
世界の猫の飼育数ランキング(2014年)
続いては、2014年にユーロモニターが公開したデータを元に、先ほど出てきた各国のデータをグラフ化したものがこちら。
ブラジルが1つ、日本が4つ順位を上げる一方で、ロシアとウクライナが1つ、イタリアが3つ順位を下げる結果となりました。
※中国の値はユーロモニターの調査では1,140万匹となっており、compare infobase limitedやWorld Atlasのデータと比べて4,000万匹も減少しているため信ぴょう性が低いと判断。forbes.comの記事によると、中国の国家統計局の報告では5,810万匹となっているためその数値を代用しています。
また、このグラフに載っていなくて猫の飼育数が多いのは、カナダ(860万匹)やメキシコ(790万匹)などの国が挙げられます。
飼育数の増減
2003年と2014年における猫の飼育数を比較したものが以下のグラフです。
※こちらのデータは集計元が同じではないため、参考程度にご覧ください。
ロシアとブラジルで猫の飼育数が非常に伸びていますが、それ以上に注目すべきは中国です。
ロシアとブラジルほど飼育数は伸びていませんが、経済成長とともに継続的に数が増えており、今後も飼育数は拡大していくものと考えられます。また、関連する場規模も拡大しており、市場調査会社のミンテルによると、中国のペットフード市場は年平均30%の勢いで成長を続けていて、アジアではすでに最大、世界でも1、2を争う規模に成長していると分析しています。
このように、すでに猫大国になりつつある中国ですが、猫の数が増えるにつれて去勢や避妊、保護、里親募集などへの理解が重要になってきますので、今後、猫と共存していく社会がどのように構築されていくのか、世界中の猫好きから注目が集まっています。