東京都が初めて猫の殺処分ゼロを達成、犬も3年連続でゼロを継続

東京都の福祉保健局は2019年4月5日、平成30年(2018年)度に動物の殺処分ゼロを達成したと発表しました。

野良猫の茶トラ

東京都では、今後の都政の具体的な政策展開を示す新たな4ヶ年の実施計画として「都民ファーストでつくる『新しい東京』~2020年に向けた実行プラン~」を2016年(平成28年)12月に策定。

「セーフティシティ」「ダイバーシティ」「スマートシティ」という3つのシティの実現に向けていくつかの政策が発表されていましたが、そのうちダイバーシティの「政策の柱6」では「誰もが優しさを感じられるまち」として、動物愛護の取り組みの推進が挙げられていました。

主な取り組みは「動物の引取数減少に向けた取組」と「動物譲渡の拡大に向けた取組」の2つ。


 

引取数減少の実現に向けては、動物の適正飼養・終生飼養の普及啓発として「飼い主向けパンフレットや啓発用DVDの作成」「小学生を対象とした動物教室の開催」「動物愛護行事の実施、動物愛護推進員の委嘱」、「地域における飼い主のいない猫対策の推進」などが進められていたほか、動物譲渡の拡大に向けた取り組みでは「動物譲渡促進月間における譲渡PRイベント等の行事開催」や「登録団体を通じた譲渡の促進」などを実施。

その他にも、東京都動物情報サイト「ワンニャンとうきょう」における都や登録団体の活動紹介、譲渡会情報などの発信、育成が難しい離乳前子猫をボランティアと協力して育成、負傷動物の譲渡時における保護用具等の提供など、47のボランティア団体と協力してさまざまな取り組みが行われてきました。

野良猫のキジ白猫

結果、犬については平成28年(2016年)度にゼロを達成して以来3年連続で継続しているほか、猫については平成28年度に94頭だった殺処分数が平成29年(2017年)度には16頭まで減少。昨年4月には小池都知事が平成31(2019年)年度に猫の殺処分もゼロにする目標を掲げていましたが、今回の発表により1年前倒しで達成したことになります。

※東京都では、動物福祉等の観点から行ったもの及び引取・収容後に死亡したものを除く致死処分を「殺処分」と表現。

野良猫のキジトラ

現在、全国の多くの自治体では殺処分ゼロを目標に掲げる一方で、自治体の保護施設によっては犬や猫があふれて感染症がまん延する事態が起こったり、自治体から犬猫を引き取っている動物愛護団体やボランティアに負担がのしかかり多頭飼育で行き詰まる事例なども起こっていることから、過剰な犬猫の供給元となっている悪質なペットショップや繁殖業者などを国や自治体が規制する必要性も指摘されています。

5日の会見で都知事は、引き続き人と動物との共生社会の実現を目指し、適正飼養などの推進や様々な取り組みを進めていく予定であるとしています。