15歳以上の猫が対象!事情により飼えなくなった高齢猫を無償で引き取る取り組みをNPO法人が開始

東京都町田市に拠点を構えるNPO法人「ねこほーむ」が2022年6月から半年間、事情により飼えなくなってしまった高齢猫を、無償で引き取る取り組みを開始すると発表しました。

飼い猫のイメージ写真

ねこほーむ(neko-home.or.jp)は殺処分0を目指して、猫の生涯預かりや引き取り活動を行っている特定非営利活動法人。

日本では年間19,705頭の猫が殺処分(※)されていますが、同団体によると、殺処分される猫のうち約4分の1は飼い主による飼育放棄が原因であり、不妊手術(去勢・避妊手術)を施していない猫が産んだ子猫を、そのまま保健所や動物愛護センターに持ち込んでいるケースも少なくないと指摘。

また、不妊手術を受けないまま捨てられる子猫もいて、そうした猫の大半は野良猫となって繁殖を繰り返し、その子供がまた行政に引き取られて殺処分される悪循環が続いているといいます。

※参考:環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」令和2年度

野良猫の子猫イメージ写真

ねこほーむでは、ひとり暮らしだった飼い主が亡くなったり、高齢者施設への入居が決まったり、家族が重度の猫アレルギーになってしまったりと、飼い主自身を取り巻く環境の変化などにより面倒を見れなくなった猫を引き取ることで救える命があるとの思いから、飼い猫を生涯に渡って預かる活動を実施中。預かった猫の食事や排泄などのお世話、施設の維持には費用がかかることから、生涯飼育費用の一部は飼い主が負担する仕組みとなっています。

今回新たに2022年6月〜12月までの期間限定で、15歳以上の高齢猫を無償で引き取る方針を発表。

家庭から保健所に連れていかれる猫を減少させることを目的とした取り組みで、年齢を限定しているのは若い猫と比べて高齢猫は里親が見つかりにくく、療養食の管理やトイレの介護が必要だったりと、お世話の仕方もより専門的な知識や経験が必要になるため。飼えなくなった場合に行き場に困るのは高齢猫が多いことが理由に挙げられています。

高齢猫のイメージ写真

対象となるのは完全室内飼いをしている猫で、無償で引き取ることができる数は毎月2頭まで。応募が複数あった場合は、猫を飼えなくなってしまった事情や飼い主の状況、猫の性格、既往歴などを鑑みて選定されるとのこと。

引き取り施設の場所は東京都町田市で、引き取り方法(送り or 迎え)は相談のうえ決定するとしています。

<参考>
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(C) neko home

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