環境省とAmazonが提携!保護猫・保護犬の譲渡拡大を支援する「つなぐ絆、つなぐ命」プロジェクト

環境省は8月末、犬猫の譲渡促進と活躍の場を拡大することを目的としたプロジェクト「つなぐ絆、つなぐ命」を開始し、大手ECサイトのAmazonとパートナーシップを締結したと発表しました。

環境省とAmazonがパートナーシップを締結

同省では2013年に「人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト」を立ち上げて以来、もっとも身近な動物である犬猫の殺処分を減らしていくための対策として、1.飼い主・国民の意識の向上、2.引取り数の削減、3.返還と適正譲渡を推進する取り組みを重点的に実施。

犬猫の殺処分数は直近10年で7分の1と大きく減少してきた一方で、令和元年度(2019年4月1日~2020年3月31日)には、今なお全国で32,743頭の犬猫が行政によって殺処分されています。

小さな野良猫のイメージ写真

そうした犬猫をさらに減らすため、新たに始まったのが「つなぐ絆、つなぐ命」。

猫や犬を飼いたいと思った人が保護猫・保護犬を引き取るという選択肢を自然に思い浮かべ、安心して家庭に迎え入れられるようになることや、一般家庭以外にも犬猫が活躍できる場を広げていくことを目指すプロジェクトで、趣旨に賛同する幅広い関係者とパートナーシップを結んで取り組むことにより、動物愛護に携わる多くの人々に参画してもらうのが狙い。

第1号となるAmazonとのパートナーシップでは、両者が連携して、地方自治体や動物保護団体による譲渡活動を支援することで、行き場を失った犬猫が新たな飼い主のもとに引き取られ、終生にわたって安心して暮らせる社会づくりを促進するとしています。

地面に寝転がる野良猫のイメージ写真

Amazon側の具体的な取り組みとしては、「ほしい物リスト」を活用した「動物保護施設 支援プログラム」を、「保護犬・保護猫 支援プログラム」へとリニューアル。

現在の専用ページ(amazon.co.jp/animalshelter)には、第三者機関の審査を経た約140の動物保護施設が掲載されており、Amazonユーザーは各施設が作成した「ほしい物リスト」から商品を購入することで、新たな飼い主を待っている犬猫の生活を支援したり、安心して利用できる保護団体の情報(所在地、保護対象動物、譲渡実績、公式HPのURL、問い合わせ先、施設からのコメント等)を確認することができます。

Amazonの「保護犬・保護猫 支援プログラム」ページの画面イメージ
Amazonより

これに地方自治体の動物愛護センターや、同センターが協力団体と認めている施設も紹介したりしながら、2024年までに掲載数を500へ拡大することを標榜。加えて都道府県別に分類して掲載することで、譲渡希望者が居住地域に近い動物保護施設を簡単に探せるようになります。

また、飼育するのが初めての人や先住犬・先住猫がいる場合など、保護犬猫の譲渡や飼育に関するさまざまな質問や悩みに対して、Amazon専属の獣医師に無料でメール相談することもできます(診療を含む医療行為および医療行為に準じる相談は不可)。

一方、環境省側の取り組みでは、地方自治体にAmazonの「保護犬・保護猫 支援プログラム」へ参加を呼びかけると共に、地方自治体を通じて全国の動物保護団体にも参加を呼びかけるほか、必要な知見に係る技術的な助言や支援、協力団体や有識者などの紹介・斡旋を実施すると発表。

同省では今後も「つなぐ絆、つなぐ命」プロジェクトの趣旨に賛同し、犬猫との共生社会を推進する企業や団体等をパートナーとして、各種の連携事業を推進していくとしています。

<参考>
奈良市が犬猫の殺処分ゼロを2年連続で達成したと発表、譲渡した数は過去最高を記録
本格スパイスカレーもあるニャ!猫雑貨店と保護猫カフェが合体した「ネコリパランド」大阪に誕生
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(C) Amazon Japan G.K.

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