福岡市に続き、奈良市が初めて犬猫の殺処分ゼロを達成!犬猫パートナーシップ店制度も奏功

環境省が公表している統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」によると、日本では平成30年度に未だ年間38,444頭もの犬猫が行政によって殺処分されています。

平成16年〜平成30年度の日本全国における犬猫の殺処分数、推移グラフ

一方で、殺処分数の推移は14年連続で減少しており、近年は神奈川県や千葉市、東京都など首都圏の自治体を中心に犬猫の殺処分ゼロを達成。

人口が多い都市部では譲渡先を見つけやすいのがその理由であると言われていますが、先月23日には福岡市が、そして今月20日には奈良市が初めて犬猫の殺処分ゼロを達成したと発表しました。

奈良市では平成20年度に663件あった殺処分数(自然死・安楽死は除く)を、約10年かけて平成31年度に「ゼロ」を達成。下記のグラフを見ると、殺処分数の減少とは反対に伸びている猫の譲渡数が大きく貢献していることが分かります。

※「自然死・安楽死」の定義は負傷し治る見込みがない等、やむを得ず安楽死等をすること。「殺処分」の定義は攻撃性や病気等があり、譲渡が難しいと判断し、処分すること。

一体どのような施策を行ったのか。


犬猫の殺処分ゼロに貢献した取り組みとして同市が挙げているのが「引取数の減少」と「譲渡の拡大」。

引取数の減少に向けた取り組みでは、市が定める認定基準を満たした犬猫等販売業者を「犬猫パートナーシップ店」として認定する制度を運用。これは福岡市と共同で実施している制度で、認定店は終生飼育をすることなどを購入者に誓約してもらったうえで、マイクロチップを装着して犬や猫を販売し、かつ市の犬猫譲渡制度の取組みについても広報してもらというもの。認定店の数は4店舗ながら書かれた誓約書の数は年間500件ほどにのぼります。

加えて、飼い主のいない猫に不妊手術を行った場合には、一匹6,000円まで補助金を交付することにより引取数の減少を図っています。

一方、譲渡の拡大に向けた取り組みとしては「譲渡ボランティア制度」「ミルクボランティア制度」「医療費助成制度」を実施。

登録したボランティアに保護犬・保護猫の譲渡を委託し、譲渡までの適切な飼養管理を行っているほか、保護された幼齢猫を生後2か月まで預かり、ミルク給餌や排泄などの世話を行うミルクボランティアも確保。ミルクボランティアに預託期間中にかかった医療費の一部は謝礼として支払うなど、医療費の助成も行っています。

行政だけでなく、市民や民間事業者、動物愛護団体の協力を得ながら、譲渡活動などの継続によってもたされた今回の結果。

次の目標は殺処分ゼロの継続。令和2年度には既存の施策と並行して、飼い主のいない猫に対する不妊手術補助金の上限金額を6,000円→10,000円へ引き上げを予定。

6月からはふるさと納税制度の寄付メニューにも追加して、広く支援を呼びかけるとしています。

参考:奈良市が犬猫パートナーシップ店制度を開始、殺処分ゼロを目指し基準を満たした業者を認定
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