徳川綱吉がネコになって蘇るニャ!謎の霊力で世の理不尽に立ち向かう物語「猫将軍ツナヨシ」
江戸幕府の第5代将軍、徳川綱吉が現世で猫に転生して大暴れする物語を描いたマンガ作品「猫将軍ツナヨシ」の単行本第一巻が7月27日に刊行されました。
徳川綱吉と言えば1687年に、捨て子や病人などの人間をはじめ犬・猫・鳥・魚類・貝類・昆虫類まで、さまざまな生き物を保護する「生類憐みの令」を制定した人物として知られ、とりわけ犬を手厚く保護したとされることから「お犬様」「犬公方」「犬将軍」などと呼称されています。
しかし本書ではそんな綱吉が、犬ではなく、なぜか猫の「ツナヨシ」として現代に転生。
見た目は可愛く心優しいツナヨシが、謎の猫又霊力を使って世間の理不尽に立ち向かう心温まるハートフル猫ファンタジーで、当時は側用人として将軍に仕え、現世では飼い主として転生した「ヨシヤス」とともに縦横無尽の活躍を繰り広げます。
猫であるがゆえの無力さに嘆き悲しむかわいさ、将軍ゆえの溢れる正義感と悪に立ち向かう勇気、猫又霊力を使って不思議な現象を起こす能力など、作中を通じてツナヨシの多彩な魅力が読者を引き込んでいくほか、飼い主という立場でありながら、常に一途で真摯にツナヨシを見守るヨシヤスとのやり取りも必見です。
現代社会の身近な問題を取り上げながら、転生物というファンタジーに落とし込んだ今作品。ストーリーテラーで、かつキャラクターの力を引き出す作者・篠原烏童の魅力がふんだんに詰まった一冊です。
(担当編集者)
<参考>
・後継者に悩む宿を救うのは…伝説の猫!?桑田乃梨子さんの新刊「ざんねん!ねこ旅館」
・吉田類さんが通いそうな猫の居酒屋が舞台、人気の猫マンガ「トラとミケ」の第2巻が登場
・人型の猫として生きるのも楽じゃニャい!役割を演じる生きづらさを描いたマンガ「ねこにんげん」
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