白猫が導く、ちょっぴり大人の青春小説『ネコとカレーライス スパイスと秘密のしっぽ』

不思議なネコに導かれて究極のスパイスカレーを作ろうと奮闘する、5人の青春を描いた物語『ネコとカレーライス スパイスと秘密のしっぽ』が2021年6月18日に刊行されます。

藤野ふじの氏のデビュー小説『ネコとカレーライス スパイスと秘密のしっぽ』表紙イメージ
表紙イメージ

本書は会社を辞めて彼女にも振られた主人公が、公園で一匹の白いネコと出会い、小学校時代の知人との再会を果たすことによって人生の大きな転機が到来。

個性的な仲間や師匠ともいえる人物らと出会い、さまざまな刺激を受けることで、以前は流されがちだった主人公が少しずつ主体性を持ち、成長していく様子が描かれています。

<あらすじ>
得意料理はスパイスカレー。無職。彼女にフラれたて。
そんな中途半端な僕・松本優人は、ふしぎな「白いネコ」に導かれて、
10数年ぶりに幼なじみの中村太一に再会。
二人で、昼間は営業していないバーの店舗を借りて、
半月に一度オープンする「間借りカレー店」を始めることに。

初回は大盛況だったものの、集客もままならない素人によるその店の客足は次第に途絶えてしまう。
「今日が最後かな」
そう思ったとき、一人の女性が現れた。
彼女・成宮あおいは「自分は『カレー予備校』の生徒だ」と名乗り、カレーを食べると
「趣味でここまで作れるのは凄い」と僕らに言った……。

「趣味ではなく、本気でやりたい」

カレーの世界の有名人がそろうその予備校に、僕と中村は通うことになる。
自分たちの「本気」をつかみ取るために。
そして、そこで出会った仲間たちと、「究極のミールス」を作り上げるために――。

生き方を模索していた主人公が迷い、悩み、失敗しながらも、スパイスカレーと真剣に向き合うストーリーを描いた本書は、夢への情熱を燃やす生き生きとした姿から「好き」という気持ちが持つ力の大切さが伝わってきて、読者の気持ちをも前向きにさせてくれる読後感が印象的。

猫に導かれて究極のスパイスカレーを作ろうと奮闘する5人を描いた青春物語文庫『ネコとカレーライス スパイスと秘密のしっぽ』のメインビジュアル
ネコが姿を見せると何かが起こる

また、スパイスの香りが漂ってくるようなカレーの描写がとてもリアルで、どんな味なのか想像せずにはいられない、読んだ後にカレーが食べたくなる一冊となっています。

著者:藤野ふじの
東京都出身。好きなものは何か書くこと、将棋、散歩、映画、LONDON。本作『ネコとカレーライス スパイスと秘密のしっぽ』にてデビュー。好きなスパイスはカルダモン。

装画:ふすい
イラストレーター。書籍装画に『青くて脆くて痛い』(角川文庫)、『世界は思考で変えられる』(河出書房新社)等多数。進研ゼミ中学・大学講座DM等も手掛け、幅広い世代から支持を集めている。
書名:ネコとカレーライス スパイスと秘密のしっぽ
仕様:文庫判版/288ページ
出版:マイクロマガジン
発売:2021年6月18日予定

<参考>
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