完成披露試写会レポートを公開!映画「トラさん~僕が猫になったワケ~」
2月15日に全国で公開予定の新作ネコ映画「トラさん~僕が猫になったワケ~」の完成披露試写会が1月26日に行われ、その様子が公開されました。
当日は主演の北山宏光さんをはじめ、多部未華子、平澤宏々路、飯豊まりえ、要 潤ら豪華実力派俳優陣、筧 昌也監督が一堂に会して試写会を実施。
上映が終了すると拍手に包まれた場内に出演者らが登場し、猫スーツに身を包み「トラさん姿」を披露した北山さんが「映画を観ていただき、ありがとうございます。初映画、初主演で初猫やってます!」と笑顔で挨拶。
本作が映画初出演にして初主演。そして初の猫役に挑んだ北山さんは、本日ついに映画がお披露目されたことに「撮影がちょうど一年前くらい。やっとも皆さんの手元に届く日がきたのは本当に嬉しい」と喜び、メガホンを取った筧監督とともに、「感無量です」とコメント。
一方そんな北山さん扮する売れないマンガ家のダメ男、高畑寿々男の妻・奈津子を演じた多部さんは「原作漫画にも本当に感動して。でも、この世界感をどうやって映像にするのかと思っていたら、こういうカタチで・・・」と北山さんを横目に言葉を詰まらせると、すかさず「え、さんざん可愛い可愛いって言ってくれていたのに。あんなに毛とか触ってくれたのに…」と突っ込む北山さん。
多部さんも慌てて「いや、本当に可愛いです!」と釈明しつつ、「すごく素敵な漫画から生まれた素敵な映画なので、(この作品との出会いに)感謝です」と改めて喜びを語りました。
また、多部さん自身、これまで経験のない母親役への挑戦でしたが、「娘の実優(平澤さん)とも、友達みたいな親子の関係になれたので、脚本を読んだ時の不安はすぐに無くなりました」と心境の変化を明かし、壇上で平澤さんと仲睦まじい様子を見せました。
そんな2人を終始笑顔で見つめていた、寿々男と奈津子の娘・実優役を演じた平澤さんは、「北山さん、多部さんはまず若いんです!若くてカッコいいし可愛いし、面白いし優しいし。こんなお父さんお母さんだったら絶対毎日楽しいんだろうなって毎日現場で思ってました」と絶賛。
さらに、「休憩時間に北山さんが猫とじゃれあっていたんですけど、抱っこするとどこに猫がいるか分からなくて!可愛いな~って思ってました」と微笑ましい撮影エピソードが語られると、「癒しを振りまいていたんですよ」と自慢げな笑顔で返す北山さん。
猫のトラさんになった寿々男の良き理解者であり、アドバイスを与えるお嬢様猫・ホワイテスト役を演じた飯豊まりえさんは、初めて猫を演じると聞いた時「まず、猫ですか!?と衝撃を受けた」そうですが、「実は、16年間猫を飼っていまして。真っ白な猫でホワイテストに似ていたんですが、この前亡くなってしまったんです。
でもそのすぐ後にオファーをいただき不思議な縁を感じます。この作品に携われたことも、あの猫の恩返しなのかなって」と、感慨深げにコメント。
大変だったという撮影については、「不便なこともありましたが、スタッフや周囲の皆さんが本当に優しくて。北山さんも、「北山さんだー!」じゃなくて「ネコだー!」って小さな子達に言い寄られてましたよね(笑)」と楽しい思い出を述懐。北山さんが「初めて“友達”ができたというか、お互いの猫スーツの苦労があったり、共感したことですぐに打ち解けられたよね?」と振ると、飯豊さんは「実は私、北山さんがこっそり鏡の前で猫の仕草の練習をしているところを見たことがあって。
すごく刺激を受けて、私も頑張ろうと思いました。北山さんは絶対言わないでって言われていたんですが、私は絶対ここで言うって決めてたんです!」と突然暴露し、恥ずかしがる北山さんに会場からは大きな拍手が贈られました。
寿々男の同期でいまや超売れっ子のカリスマ漫画家・浦上栄剛役を演じた要さんは、唯一筧監督と3回目のタッグを組んだ仲であるとのことで、「脚本を読んだ時、「今度はオレ何をやらされるのだろう」って不安もありましたが(笑)、瓦割とか色々やらせてもらって、実際の撮影は楽しかったです。
北山さん演じるトラさんとの撮影も楽しかった。すべてスムーズにこなしましたけどね」と有意義な撮影だったことを振り返りました。
本作でメガホンを取った筧監督は、北山さんとともに感無量の表情を浮かべながら、「冬の撮影だったので、とにかく寒かったですね」と1年前の撮影に想いを馳せながら「大変だったのは、真夜中の神社に野良猫が集まるシーン。
北山さんをはじめ猫役の俳優さんも沢山いるし、そのすべてに演出しなきゃいけないし、カット割りも多いし、寒いしで大変でした。でも物語の世界感がはじまる大事なシーンなので、こだわりましたね」と述懐。
北山さんもこのシーンは印象に残っていたそうで、「本当に寒かったですよね。しかも真夜中に猫スーツの人間が集まって…、傍から見たらやばかったと思います」と笑いを誘いました。
イベント終盤では、寿々男が猫になって人生を挽回しようとする物語にあやかり、出演者一同「人生の中で挽回したいこと」をそれぞれ発表することに。
筧監督:「20代まで漫画家を目指してたんです。北山さんへの指導や漫画の道具も僕の私物を北山さんに使っていただきました。この作品に携わって、漫画家としてもっと頑張ってみたかった気持ちも少し思いましたね。」
飯豊さん:「正義感が子供のころから強くて。学校に、給食に出てくる牛乳を全部飲まないと許してくれない先生がいたんですが、私はそれが間違っているって思ってこっそり内緒で全部飲んであげてました。今思うと、こんなに身長が伸びすぎてしまうこともなかったのかな・・・って」(飯豊の答えに場内が笑い出し)
北山さん:「多分ですけど、みんな僕のことチビだと思ってるんですよ!僕も牛乳飲んでたから!(笑)」
多部さん:「その瞬間を楽しむというよりは、中学生の時は早く高校生の時になりたい、高校生の時は早く大学生になりたいって先に先に思うところがあって。もうちょっとその時の瞬間瞬間を大事にしたかった気がします」
北山さん:「僕もちょっと多部さんと似ているかも。学校の行事や部活に、もっと照れずに、もっと一生懸命に頑張ってみてもよかったかなって少し思います」
また、上映中多くの観客が涙していたことから、最近思わず泣いてしまったことを続けて発表。
要さん:「瓦割のシーンで、1発OKで全部割れたんですが、実は足元に破片が落ちてしまい、、皆が拍手してくれている中で、痛みでちょっと泣いてました」
北山さん:「『君を大好きだ』(本作の主題歌)という曲がありまして。自分たちの声で曲を聞いた時に、なんだろう、本当に良い歌だなって。2月6日、発売です(笑)」
最後に北山さんが、「素晴らしいキャストの皆さん、スタッフの皆さんとともに、沢山の愛情をこめてつくった映画です。ぜひ劇場に足を運んでいただいて、僕たちの愛情を受け取ってくれたら嬉しいです。」と、これから映画を観る人に向けて想いを語ると、それに応えるかのように会場には再び盛大な拍手が鳴り響きました。
公開:2019年2月15日(金)全国ロードショー
配給:ショウゲート
©板羽皆/集英社・2019「トラさん」製作委員会