「こんな猫に出待ちされたい」浴室の前で静かに飼い主を待つ猫ちゃん、その姿が絵画みたいに美しい

芸能人やアスリートなどの著名人がやって来るのを、出入口でファンが待ち受ける「出待ち」。これは他人に迷惑がかかるため禁止されていることもある行為ですが、人間ではなく猫がやると逆に好感を持たれてしまうのは何とも皮肉な話です。

キジトラ猫のミータンは、飼い主さんがお風呂場から出てくるのを出待ちするのが日課にしている猫ちゃん。その姿は迷惑行為どころか見る者を魅了するほどの美しさを携えていました。

飼い主さんを出待ちするキジトラ猫のミータン
実際の出待ちシーン(提供:飼い主さん)

ドアの隙間からじーっとこちら側を見つめているミータン。

淡い緑色に輝く瞳はどこか神秘的な感じがする一方で、口元はちょっぴり微笑んでいるように口角が上がっていて、何とも言えない表情を浮かべているのが印象的。

前足を丁寧にそろえたエジプト座りからは気品を感じられるほか、優しい光に包まれて静かにたたずんでいる姿も風流で、まるで絵画に描かれた猫のような雰囲気を漂わせています。

こんな可愛い姿で出待ちをされてしまったら、むしろ待たせるのが失礼にあたるというもの。急いで出ていかなければならない気分になってしまいそうです。

エメラルドグリーンの瞳を持つミータン
エメラルドグリーンの瞳を持つミータン

と言っても、この猫ちゃん。最初から最後までずっと出待ちをしている訳ではないようです。この日も飼い主さんの後について来てお風呂場へやってきたミータン。飼い主さんがシャワーを浴びていると、のどが渇いたのかお湯を舐め始めますが、身体が濡れてしまうのが嫌で浴室の外へと避難することに。

冒頭の写真はその時の様子を捉えたもので、意味ありげな表情を浮かべているミータンの心境について飼い主さんは「『早く出てこニャいかな』という感じではないかと思います。」と推測。この後、飼い主さんがお風呂場から出てくると、今度は飼い主さんの足についていた水を舐め始めた猫ちゃん。しかし、上から滴り落ちてきた水に怯んでしまい、すぐに退散してしまったのだとか。

ミータンは推定7歳半の女の子。お家では日中ほとんど寝ているけれど、起きている時は飼い主さんに付きっきりでお世話?をしてくれるという甘えん坊で優しい性格の猫ちゃん。

人の気持ちを汲み取るのも得意で、飼い主さんが何かをしている時や寝ている時は、30分でも1時間でも鳴かずに待っていてくれるほか、タクシーに乗っても膝の上で1時間くらいじっとしているので運転手さんに褒められるのだそう。

また、人見知りを全くせず好奇心旺盛な性格でもあるため、お家に工事の業者さんが訪問すると、最前線で現場監督を努めようとするアクティブにゃんこ。業者さんからは「ちょっと猫ちゃんどけていただけますか?」と言われてしまうこともあるのだとか。

人見知りをしない好奇心旺盛なミータン
可愛い現場監督ニャ

そんなミータンが今のお家にやって来たのは、保護されていたシェルターで飼い主さんと出会ったのがきっかけ。

実はエイズキャリアの猫ちゃんなのだそうですが、飼い主さんによるとこれまで大きなトラブルもなく楽しく暮らせているのだそうで、インタビューの最後に「これからも少しでも長く一緒に、楽しく過ごせたらいいなと思っています。」と、愛猫への思いを語ってくれました。

取材協力:ミーと猫川柳とお花(@meetanthecat)さん

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