江戸の猫ブームを紹介する「いつだって猫展」京都文化博物館で開催
猫をモチーフにした浮世絵や招き猫などを中心に、人々を熱狂させた古き良き猫ブームの諸相を紹介する展覧会「いつだって猫展」が4月29日から京都文化博物館で開催されます。
近年、日本では猫ブームと言われて久しいですが、猫は古くから日本人の生活に深く寄り添ってきた動物で、源氏物語など多くの物語や絵に描かれてきました。特に江戸時代の後期には、現代さながらの猫ブームがたびたび到来していて、歌舞伎や浮世絵などを彩りました。
本展覧会では、そんな江戸の「猫ブーム」の様子を紹介。5つのテーマに分けて猫にまつわる資料や作品が展示されます。
第1章 江戸の暮らしと猫
第2章 化ける猫
第3章 人か猫か、猫か人か
第4章 福を招く猫
第5章 おもちゃ絵になった猫
江戸の庶民の生活のなかに溶け込んでいた猫たち、江戸時代後期の化け猫ブームの中で形成されてきた猫の姿、江戸の猫ブームの立役者である浮世絵師・歌川国芳の作品、招き猫の先祖や日本全国に登場した招き猫たち、幕末から明治にかけて作られた子ども向きの浮世絵「おもちゃ絵」など、さまざまな作品を鑑賞することができます。
山東京山作・歌川国芳画 『朧月猫の草紙』七編袋 嘉永2年(1849) 個人蔵
歌川国芳 猫の当字 かつを 天保14年(1843) 個人蔵
歌川国芳 流行猫の曲鞠 天保12年(1841) 個人蔵
歌川国芳 荷宝蔵壁のむだ書 嘉永元年(1848) 個人蔵
歌川国芳 山海愛度図会七 ヲゝいたい 越中滑川大蛸 嘉永五年(1852) 個人蔵
猫にまつわる物語やイメージは楽しいもの、可愛らしいもの、妖しいもの、怖いものなど様々ですが、展示作品からは猫が人々にもたらした生活の恩恵と苦闘、猫とともに歩んだ昔の人々の生き方や歴史などを感じることができます。
また、博物館では本展や猫に関連した企画もいくつか予定されており、学芸員の方による講演や、猫のダヤンの著者・絵本作家の池田あきこ氏による講演、ギャラリートークなどが催されるほか、京にまつわる猫の文化を紹介する展覧会の同時開催なども予定されています。
■講演会1
題名:江戸の猫ブーム
日時:2017年5月6日(土)10:30〜12:00
講師:津田卓子氏 名古屋市博物館学芸員
会場:3Fフィルムシアター
定員:150名 先着順
費用:無料(本展覧会入場券が必要)
※要事前申込。京都文化博物館ホームページ「特別展イベント申込フォーム」からお申込みください。
■講演会2
題名:ダヤンと私 ―好きなことを仕事にする―
日時:2017年5月13日(土)10:30〜12:00
講師:池田あきこ氏
会場:3Fフィルムシアター
定員:160名 先着順
費用:2,500円(展覧会入場券・グッズ付き)
※イープラス(http://eplus.jp/nekoten/)ファミリーマート店頭Famiポートにて取り扱う本展入場券・グッズ付チケット(2,500円)をご購入ください。
■学芸員によるギャラリートーク
日時:2017年5月5日(金)14:00〜
:2017年5月19日(金)18:00〜
:2017年6月2日(金)18:00〜
会場:いつだって猫展会場内
費用:参加無料 当日の入場者に限る
※時間は30分程度、事前申し込み不要
■うちの猫自慢
内容:愛猫の写真をプリントして持参すると専用スペースに展示
日時:いつだって猫展会期中
会場:いつだって猫展会場内 (愛猫写真コーナー)
※事前申込不要(本展覧会入場者に限る)
※写真の返却は不可
■京都(うち)だって猫展
会期:2017年4月29日(土・祝)〜6月18日(日)
会場:2F総合展示室
内容:京にまつわる猫の文化を探る
いつだって猫展
期間:2017年4月29日(土・祝)~6月11日(日)
時間:10:00~18:00
:10:00~19:30(金)
※入場は閉室の30分前まで
休館:月曜日(5月1日は臨時開館)
料金:一般1,300円、大高生1,000円、中小生500円
会場:京都文化博物館 3F-4F展示室
京都府京都市中京区三条高倉
愛らしい江戸猫をたっぷりと堪能できる本展は、6月11日まで開催される予定となっていますので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
⇒その他のネコ作品展示会
⇒その他の猫イベント紹介記事
⇒その他のその他の最新猫ニュース