猫がいる昭和レトロな風景をジオラマで表現、造形作家・りゅうざぶさんの個展が11月より開催
猫がいるノスタルジックな風景のジオラマ作品を展示する「りゅうざぶ個展2022 平穏な日々」が東京・京橋のアートギャラリーで開催されます。
りゅうざぶ(RYUZABU)さんは、粘土などの材料を使って「日本の懐かしい風景と逞しく生きる猫」をテーマにした作品を制作している造形作家。
1997年より猫の立体制作を開始し、2000年からは作品展や個展を開催。現在は年に1回ほどのペースで個展を開催しています。
作品の多くはA4サイズほどの大きさにミニチュアを配した箱庭で、繊細かつ緻密に作り上げられた懐かしい風景の中に、猫たちが自然に溶け込んでいる作風が特徴的。
これまでに制作した約500作品が全て完売しているほか、オーダー作品は「思い出の風景と愛猫を作って欲しい」との依頼が殺到し、現在は2年以上の待ち時間が発生するという人気ぶり。
今年の猫の日(2月22日)には、BSテレ東で放送されたオリジナルドラマ『かんばん猫(第3話)』に作品が登場するなど注目を集めています。
そんな、りゅうざぶさんが造形作品を作り始めたのは「自宅の愛猫の可愛らしさを形にしてみたい」と思ったのがきっかけ。
はじめは座布団に乗っている猫など室内の作品ばかりを制作していたものの、自分が子供だった頃には猫が家の中と外を当たり前のように行き来する自由奔放な時代だった事を思い返し、せめて作品の中だけは伸び伸びと地を飛び回らせてあげたい!との想いから風景作品を制作するように。
また、昔ながらの風景が年々変わりつつある中で、強く生きているものたちの変わらない姿にも想いが募り、現在の作風になったのだとか。
今回行われる「りゅうざぶ個展2022 平穏な日々」では、どんな場所でも猫にとっては穏やかな時間が流れていて、当たり前の日常なのだと感じられるような風景をテーマに作品を制作。
りゅうざぶ作品には欠かせない紅葉や桜などの生き物たちや、豊かな表情や躍動感あふれるポーズの猫たちが、丁寧に作り込まれているのも見どころのひとつ。
こうした精緻な作品を作る時には「妥協しない事」を心がけていると言います。
「自由に伸び伸びしている猫を表現する為には、まずそこに存在する風景が生き生きしていなければならない。桜などの木を表現するには来る日も来る日も花びらを作らねばならず、かなりの手間暇がかかり、完成するまでには相当な日数がかかります。途中で「この位でいいか」と思うことも多々あるが、あと少しの努力が作品から醸し出す生命力に繋がると感じています。」
(りゅうざぶさん)
展示会の会場となるのは、東京駅の近くにある古美術商と画廊が点在する街・京橋の路地裏に佇む、猫の隠れ家のようなアートギャラリー「メゾンドネコ」。
昭和の香りが漂う木造家屋の2階にある同ギャラリーは、「生きとし生けるもの」をコンセプトに様々なジャンルの展示会が行われており、猫をテーマにした作品展が多く開催されるギャラリーとして知られています。
本展の会期は11月1日(火)〜7日(月) までの一週間。現在制作中の最新作含めた「懐かしい昭和の風景の中で逞しく生きる猫たち」「美しい箱庭の世界」を観賞することができます。
期間:2022年11月1日(火)〜7日(月)
時間:13:00~19:00
:13:00~17:00 (祝日・日曜・最終日)
会場:Maison de neko (メゾン ド ネコ)
住所:東京都中央区京橋1-6-14 佐伯ビル2F
<参考>
・猫コレクションも収録!藤田嗣治の作品だけを集めた美術館、約180点の所蔵品を網羅した書籍を刊行
・猫や犬など総額2000万円以上の純金オブジェが大公開&はしもとみお氏のアトリエもミニチュアで再現
・招き猫のルーツとも言える5種類をミニチュアフィギュア化!全国のカプセルトイ売場で発売
(C) Photo by 山口規子