吊り橋でハムになった猫ちゃんの姿に14万いいねの大反響→猫はなぜハム化したのか?その謎に迫る
猫を飼うことの醍醐味のひとつが猫用品。キャットタワーやキャットウォーク、猫ハウス、爪とぎなど、愛猫が使う姿を想像しながら導入を検討するのはとても楽しいひと時です。
しかし「猫用の吊り橋はあんまりオススメできない」。そんな一文と共にSNSのXに投稿された写真が大きな注目を集めています。
それがこちら。
木と紐で造られた吊り橋の上に横たわる一匹の猫ちゃん。
どこか一点を見つめてぼーっとしているように見えますが、この猫ちゃんの注目すべき点はお腹。モフモフな毛で覆われたボディに吊り橋の紐がむっちり食い込んでいて、まるで型崩れを防ぐために紐で縛られたハムのような佇まいです。
この写真がSNSのX(旧Twitter)へ投稿されると、1.8万件を超えるリポストと14万件の”いいね”を獲得。写真を見たユーザーからは「ぷにっと可愛い」「これは見事な猫ハム」「ネコバスみたいですね」「下からモフモフを味わえそう」など、たくさんのメッセージが寄せられ大きな反響を呼んでいます。
猫用の吊り橋はねえ、あんまりオススメできないです。
— キャット奥田(猫雑誌編集者・ペット栄養管理士) (@NekoG_staff) January 11, 2024
ハムみたいになる時あるし pic.twitter.com/VQnye1vmVf
しかし、吊り橋の用途と言えば、猫でも人間でも一般的には渡るためのもの。この猫ちゃんはなぜ吊り橋の途中でうつ伏せになっていたのでしょうか。渡るだけにしておけばハムのようにならずに済んだはずです。
飼い主さんに話を聞いてみると、リビングに設置されているこの吊り橋は、上の方にあるエアコンからの風が流れてくる絶妙なスポット。冬は温風が当たるため、稀にここでくつろいでいることがあるのだそうで、今回も暖を取っていた最中ではないかと思われるそうです。
この後、30分くらいじっとしたまま過ごしたという猫ちゃん。吊り橋の上はポカポカして暖かいけれど、熟睡するには寝心地がイマイチだったようで、愛用しているベッドへと移動して本格的に寝はじめたと言います。
一方、飼い主さんが「猫用の吊り橋がオススメできない」と感じたのは何故なのか。その真意を聞いてみると、半分冗談だけれど半分は本心であるようです。
と言うのも、吊り橋の揺れは猫にとって怖いようで、積極的に使ってくれないことがその理由。反対に吊り橋の横に設置したキャットウォークはよく使うため、吊り橋を設置するならフラットなキャットウォークの方が実用的でオススメなのだそう。とは言え、吊り橋には今回みたいに猫のコミカルな一面を見せてくれることがあるかもしれないので、飼い主さんとしては悩みどころです。
吊り橋でハムみたいになってしまった猫は「ネネ」ちゃんという3歳の女の子。
飼い主さんのお家にやってきたのは生後4ヶ月くらいの頃、保護猫の譲渡会で出会ったのがきっかけで、姉妹猫のトトちゃんと一緒にケージに入っていたことから、2匹一緒に家族として迎え入れることになったのだそう。
「実は私と娘は譲渡会で出会った他のオス猫に思いを寄せていたのですが、妻の「女子がいい」「多頭飼いがいい」との強権が発動して、彼女たちの里親になりました。」
ネネちゃんはそんな奥さんのことが大好きで、家の中では常に近くにいて行動を監視し、移動するたびに後を追いかけているため、飼い主さんは「犬か、お前は…」とボヤいてしまうこともしばしば。
その一方で図々しい一面も持ち合わせていて、トトちゃんがベッドにいると押しのけてくつろいだり、ケンカを吹っかけたりすることも。それでも2匹は姉妹だからなのか非常に強い絆で結ばれていて、よく密着しながら寝たり毛繕いをし合ったりしながら過ごしていると言います。
今回、とっても可愛らしい姿を見せてくれたネネちゃんですが、猫を飼っている人の中には「我が家でも愛猫のハム化した姿を見てみたい」と思った人も多いハズ。
そこで飼い主さんに猫用の吊り橋を導入する難易度を聞いてみたところ、「吊り橋自体の価格は8,000円でしたが、取り付け難易度はかなり高いです。」と指摘。「我が家は壁が石膏ボードなので、下地センサーで壁内の間柱を探して、そこにネジを止めています。止める際は電動ドリルを使っていますし、さらに棚受けを壁に取り付けて、下からも吊り橋を支える構造になっています。」とのことで、簡単に設置するという訳にはいかないようです。
なかなか本格的なDIYですが、それもそのはず、飼い主さんはフードからおもちゃまで猫用アイテムを日本一テストする雑誌『ネコDK』の編集者。ペット栄養管理士や愛玩動物飼養管理士などペット系の資格を多数保有する専門家でもあります。
そんな飼い主さんにとって愛猫たちは、暮らしに潤いを与えてくれる仲間のような存在。
「猫たちがいることで、今回のようなコミカルな姿を見られ、人間たちに笑顔も会話も増えます。私は猫を溺愛するタイプではありませんが、勝手に仲間にしているわけですから、当然最期まで愛情を注ぎ面倒を見るというスタンスです。」と、ほどよい距離感を保ちながら猫ちゃんたちと暮らしていることを明かしてくれました。