猫の展覧会から注目作家まで紹介!美術の面白さを伝える雑誌「美術屋・百兵衛」の巻頭特集は猫

麗人社が発行している美術雑誌「美術屋・百兵衛」の最新号(No.58/2021年夏号)では、「猫と美術」をテーマにした巻頭特集が掲載されています。

美術雑誌「美術屋・百兵衛」の最新号(No.58/2021年夏号)表紙イメージ
表紙イメージ

同誌はこれまでアートとは無関係だった人たちにも美術の面白さを伝えることを念頭に2007年に創刊された季刊誌で、豊富な作品図版や写真などを交えながら注目のアーティストや展覧会、美術館、画廊などのタイムリーな情報を毎号掲載。

時には祭りやイベントを取り上げたり、グルメ情報を入口にしたりと、様々な文化を通して難しそうなアートの話題を分かりやすく紹介しています。

最新号の巻頭特集では、気まぐれに自由を謳歌し、人間と程よい距離感を保ちながらも、気付けばそっと傍にいる「猫」にフォーカス。

そのミステリアスな魅力を、猫に関する展覧会や猫と関わりの深い美術館、猫をモチーフにする作家、猫とアートに関する書籍などを通じて紹介。

「猫と美術」をテーマにした巻頭特集 by 美術雑誌「美術屋・百兵衛」
猫と美術の世界を覗いてみるニャ

9名のアーティストによる個性豊かな平面作品と立体作品を集めた「猫会議」や、猫を描いたさまざまな浮世絵作品を展示する「帰ってきた!猫じゃ猫じゃ展」、11ぴきのねこシリーズの作者に迫る「没後20年 まるごと馬場のぼる展」など開催中の展覧会情報が掲載されているほか、広い敷地内に猫が暮らしていることでも知られる千葉県の松山庭園美術館や、猫と警備員さんとの攻防の舞台として話題になった広島県の尾道市立美術館などの施設も紹介しています。

猫のいる美術館「尾道市立美術館」 by 美術雑誌「美術屋・百兵衛」
猫のいる美術館「尾道市立美術館」

また、作家の紹介コーナーでは、アジアのアートシーンで活躍する台湾の作家チン・ペイイ(陳 珮怡)さんをはじめ、箱や穴から顔を出す猫の立体作品を木質粘土で制作している矢吹多歌子さん、絹地に作品を描く絹本にこだわって作品を制作している日本画家の幸田史香さん、色鉛筆だけで写真のようなリアルな絵を描く音海はるさんら、猫をモチーフにした作品を多く発表している作家の特集記事が掲載されています。

昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で、数々のアートイベントが延期・中止となったことから、今号では夏から秋にかけて楽しめる全国のアートイベントを「ART EVENTS in 2021」としてピックアップ。

アート作品を鑑賞するだけではなく「食も楽しみたい」という人向けに、東京都現代美術館の地下レストラン「100本のスプーン」にあるユニークな仕掛けについても詳しくレポートしています。

アートイベント紹介ページ by 美術雑誌「美術屋・百兵衛」
アートイベントを紹介
東京都現代美術館のレストラン「100本のスプーン」紹介ページ by 美術雑誌「美術屋・百兵衛」
美術館のレストランも

その他にも、コロナ禍の影響でしばらく番外編の卒展情報などが続いていた「徹底研究 ニッポンの美大」のコーナーが1年ぶりに完全復活。今回紹介されているのは、窯業地・愛知県らしい特色を持つ愛知県立芸術大学で、美術学部長インタビュー、陶磁専攻教授インタビューなどを掲載。

徹底研究 ニッポンの美大Vol.5 愛知県立芸術大学 by 美術雑誌「美術屋・百兵衛」の特集
Vol.5は「愛知県立芸術大学」

さらに「これだけは知っておきたい画墨の基礎知識」の連載コラムでは、画家・技法画材研究家として活躍する青木芳昭氏が、日本が世界に誇る墨について解説。現在の美術を語る上で欠かせないアーティストや美術評論家らによるコラムも掲載されています。

書名:美術屋・百兵衛 No.58(2021年夏号)
発行:株式会社 麗人社
出版:エスプレス・メディア出版
定価:510円
発売:2021年7月15日

<参考>
美女に甘える猫から化け猫まで!ねこの浮世絵を集めた「猫じゃ猫じゃ展」が広重美術館で開催中
お気に入りの猫アート作品と出会えるかも?9名のアーティストが参加する「猫会議2021」
今年は「11ぴきのねこ」作者の没後20年、練馬区立美術館で「まるごと馬場のぼる展」が開催

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