バカの壁の著者・養老孟司さんの愛猫「まる」が死去、人間なら88歳のご長寿ネコ

440万部を超えるベストセラー書籍『バカの壁』の著者で、ネコ好きとしても知られる解剖学者・養老孟司さんの愛猫「まる」が亡くなったと12月22日に共同通信などが報じています。

養老孟司の愛猫まるフォトエッセイ「まる文庫」の表紙
(C) KODANSHA LTD

東京大学の助手や教授を経て同大から名誉教授の称号を授与している養老さんは、これまでに『唯脳論』『バカの壁』『遺言。』『半分生きて、半分死んでいる』など、医学や生物学の多様な知識を交えながら一般向けの書籍を数多く執筆 。

私生活では「まる」という名のスコティッシュフォールドと長年暮らしていた愛猫家で、『猫も老人も、役立たずでけっこう』『うちのまる ~養老孟司先生と猫の営業部長』『そこのまる 養老孟司先生と猫の営業部長』『まる文庫』『ねこバカ いぬバカ』(共著)など、猫についての著書も多く出版されています。

養老孟司のエッセイ「猫も老人も、役立たずでけっこう」の表紙イメージ
(C) Kawade Shobo Shinsha

2017年には美しい映像で作家と猫の日常を綴るNHKの人気ドキュメンタリー番組『ネコメンタリー 猫も、杓子も。』の初回放送に、『養老センセイとまる』というタイトルで出演。

その内容は大きな反響を呼び、後日、特別編となる『養老センセイと“まる”鎌倉に暮らす』が放映されるなど、養老さんのプライベートとともに世間に広く知れ渡ることに。


そんな「まる」は、養老さんの家で名物猫として来客を出迎え、訪れる出版社の編集者にも愛されていたと言います。

しかし2002年生まれの「まる」は今年18歳で、人間の年齢に換算すると88歳ほどに相当する高齢猫。通常はゴム風船のように伸び縮みする心臓の筋肉が、固くなってしまう拘束型心筋症を患っていて、最近はほぼ寝たきりの状態が続いていましたが、21日の午前に心不全により虹の橋を渡ってしまいました。

過去に自らの著作で「死といかに向き合うべきか」「死を受け入れることについて」説いてきた一方で、「まるは、私の生きることの “ものさし”である」とも語っていた養老さん。その愛猫が亡くなった今、なにを思うのか――。

これまで養老さんのインタビューや書籍などを通じて、多くの人々に人生について考えるヒントや、癒やしをもたらしてきた「まる」。

Cat Press編集部一同、心よりご冥福をお祈りいたします。

<参考>
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