1階ロビーに370点の猫写真をずらりと展示!ネコ好きな小説家・大佛次郎の記念館で毎年恒例のねこ写真展が開催

猫を愛した作家・大佛次郎(おさらぎ じろう)の記念館で2023年1月6日(金)より「ねこ」をテーマにした写真展が開催されます。

「大佛次郎×ねこ写真展」2023
約3ヶ月にわたって開催ニャ

大佛次郎は大正時代から昭和にかけて活躍し、『鞍馬天狗』『赤穂浪士』『パリ燃ゆ』などの小説作品で知られる国民的作家。75年の生涯を通じて時代小説や現代小説をはじめ、ノンフィクション、童話、新作歌舞伎など幅広い作品を残した一方で、家の中では常に10匹以上の猫がたむろしていたと言われており、「私の家に住んだ猫の数は五百匹に余る」と語ったほどの愛猫家。

猫について書いた読み物も約60編ほどあり、童話『スイッチョねこ』は今なお読み継がれているロングセラー作品です。

新装版『スイッチョ猫(挿絵・朝倉摂)』の表紙イメージ
新装版『スイッチョ猫(挿絵・朝倉摂)』の表紙イメージ

生まれ故郷の横浜にある大佛次郎記念館では、自筆の原稿や資料などと共に大佛次郎が生前所蔵していた猫にまつわる品々が展示されていて、近年はネコ好きだった大佛次郎にちなんで、アマチュアを対象とした猫の写真展を毎年開催。

7回目となる今回は、一般公募によって集まった370点の作品が、1階ロビーにずらりと展示されます。

大佛次郎×ねこ写真展の過去の開催風景
過去の「大佛次郎×ねこ写真展」展示風景

「ふわふわ」な猫の写真 by 「大佛次郎×ねこ写真展2023」
応募作品例①「ふわふわ」 by だいちゃん

踊っているような猫の写真 by 「大佛次郎×ねこ写真展2023」
応募作品例②「いっしょにおどろうたのしいよ」 by さくえい

作品には撮影者による18文字程度のコメントが添えられていて、猫愛があふれ出ているものからから、クスッと笑いを誘うものまで実にさまざま。コメントと合わせて見ることで違った角度から写真作品を楽しむことができます。

また、昨年に引き続き、小学生以下の子供が撮影した作品を展示する「子ども部門」のコーナーが今年も登場。大人とは違った感性で捉えた猫の写真も見どころのひとつです。

まったりしながらあくびしている猫の写真
応募作品例③「まったり姉弟」 by たっくん

ソファの引きかけ部分にかじりつく犬と、それを見守る猫の写真
応募作品例④「うまいんか?それ」 by あづあや

会場では恒例の人気投票も実施。来場者は館内で気に入った作品に投票することができるほか、大佛次郎記念館の公式SNS(Twitter、Instagram、Facebook)でも展示作品が毎日数点ずつ公開される予定で、そこで獲得した「いいね!」の数も各作品の投票数としてカウント。

上位作品の中から審査によって選ばれた入賞者には、協賛各社からの賞品が贈呈されます。

甘えたような表情で寝転ぶ猫の写真
応募作品例⑤「あまえんぼうねこ」 by ほのはる

写真展の期間中、2階のギャラリーでは、大佛次郎が愛蔵していた美術品の一部を紹介するテーマ展「大佛次郎 美術の楽しみ―大佛次郎記念館コレクションより―」が同時開催。

大佛は東京帝国大学在学中の1919年(大正8年)、当時刊行されていた美術雑誌にフランス語から翻訳した記事を掲載するなど、早くから美術に高い関心を寄せており、作家としての地位を確立してからは挿絵画家たちとの交友が生まれ、彼らの作品や古今の美術作品を手元に置くようになったほか、酉子夫人(本名・野尻登里)が茶道をたしなんでいたこともあって、風炉先屏風や茶碗などをコレクションしていました。

大佛次郎記念館 外観イメージ
大佛次郎記念館 外観イメージ

テーマ展では、そうした美術品や画家たちと大佛次郎の関係性に焦点を当て、同館所蔵の美術品を展示。大佛次郎が大切にしていた猫の置物や絵画なども観賞することができます。

<写真展概要>
名称:大佛次郎×ねこ写真展2023
会期:2023年1月6日(金)~4月16日(日)
時間:10:00〜17:00(〜3月)
  :10:00〜17:30(4月〜)
休館:月曜(祝休日の場合は翌平日)
入館:200円 (中学生以下無料)
会場:大佛次郎記念館
住所:神奈川県横浜市中区山手町113

<参考>
虫を飲み込んだネコのおはなし、名作絵本『スイッチョ猫』の新装版が登場!挿絵の原画パネル展も開催
500匹のネコと暮らした昭和の文豪、大佛次郎の猫愛エピソードを収録した書籍「大佛次郎と猫」
ネコ好きなピアニストと詩人の共作絵本『ねことワルツを』フジコ・ヘミング×石津ちひろが初コラボ

(C) Yokohama Arts Foundation.

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