大富豪のばく大な遺産をめぐって起こる謎の連続殺人を描いた長編推理小説として知られる『犬神家の一族』。

作中の印象的なシーンとして多くの人々が頭に思い浮かべるのは、湖面から突き出した被害者（スケキヨ）の足ですが、ネコ好きな人々の間では、猫の足だけが飛び出た写真を『猫神家の一族』として共有する伝統がひっそりと受け継がれています。

皮膚科専門医の肉球せんせい（@29Qsensei）がこのたびSNSで公開した写真も、そんな『猫神家の一族』の瞬間を捉えた1枚。驚きなのは猫ちゃんが寝ている場所で、ニャンと冷蔵庫の上からニョキッと足が飛び出ているのです。

SNSでよく見かける『猫神家の一族』は、キャットタワーや布団など猫がいそうな場所から足が飛び出ているので、見ていてほっこりする写真が多いけれど、これは猫がいなそうな場所から猫の足が飛び出ているホラーな瞬間。

冷蔵庫の上は収納スペースになっていて物がたくさん置かれているので、このわずかな隙間から猫の足が見えたらさぞかしびっくりしてしまいそうですよね。

この写真を撮影したのは肉球せんせいの旦那さんで、朝、息子さんを保育園へ送った後に一旦帰宅して、お茶を取ろうと冷蔵庫開けたら目に飛び込んできたシーン。電車の中で写真を見たという肉球せんせいも、さぞかし驚愕したのかと思いきや、死ぬほど笑ってしまったと言います。

猫神家の一族！！！（※冷蔵庫の上） pic.twitter.com/J3Ft3QcrU8

— 肉球せんせい🐾皮膚科専門医/イラストレーター/MD,PhD (@29Qsensei) June 15, 2023

というのも、実は肉球せんせいのお家では以前から、冷蔵庫の上が猫ちゃんのお気に入りスポットのひとつになっていて、冷蔵庫の向かいにあるコンロからジャンプして飛び乗る光景は日常茶飯事。誰にも邪魔されないので1人でゆっくりしたい時によく入り込んでいるのだとか。

第一発見者の旦那さんはその後、気になって別の角度から覗いてみたものの、当の猫ちゃんはそのままガン寝を続けていたようです。

朝から『猫神家の一族』状態になっていた猫ちゃんについて、飼い主である肉球せんせいに聞いてみたところ、名前は「あーちゃん」というアビシニアンのメス猫（9歳）。

いつもはキリッとしたドヤ顔でマイペースのためお家では「お嬢」と呼ばれていて、媚びないけれどお客さんがくると興味津々で物怖じしない性格の持ち主。嫌いなカリカリは断固食べないなど強情なところがある反面、家族が一箇所に集まっていると必ずやってきたり、旅行で1泊するとプンスカ怒りながらも出迎えてくれたりと、猫らしい甘えん坊な一面も見せてくれるそうです。

もともと実家で飼っていた「あーちゃん」を、結婚を機に連れてきたという肉球せんせいは、小学生の頃からずっと身の回りに猫がいる環境で育ってきて、これまで一緒に暮らしてきた猫の数は全部で8匹。

それぞれ甘えん坊だったり臆病だったり計算高かったりツンデレだったり、人間と同じように猫の性格も様々で、そんなところが愛おしく感じると言います。

ちなみにTwitterのアカウント名である「肉球せんせい」は、愛猫の肉球の匂いを嗅ぐのが大好きで、それがストレス発散になっていることに由来しているというほどの愛猫家。

普段は皮膚科クリニックの院長️として診療を行う一方で、イラストレーターとして育児漫画を描いているというマルチな一面も持ち合わせています。

そんな肉球せんせいに改めて『猫神家の一族』状態だった「あーちゃん」の魅力について聞いてみると、

「甘えてふみふみしている時にヨダレが垂れちゃうのもチャームポイント。私の体調が悪いと、さり気なくそばに来てくれたり、本当に一緒にいて飽きませんね。」と、癒やしの存在であることを明かしてくれた一方、「今回の写真が多くの方の笑いや癒しになってくれたら嬉しいです。」と、ネコ好きな人へのメッセージも寄せてくれました。

取材協力：肉球せんせい（@29Qsensei）さん

＜参考＞
・これはビビる！エアコンの配管に挟まっている猫を発見→降りられないのかと思いきや…気持ちよく寝ている猫ちゃんだった
・この猫はどうやって忍び込んだのか？母の悲鳴を聞いて駆けつけると…調味料の引き出しに猫が潜り込んでいる事案が発生