1匹だけ猫の重力がおかしなことに?一人旅愛好家が海辺の集落で出会った光景が決定的瞬間すぎる

自分がこれまで行ったことのない場所を訪れると、普段は見かけない珍しい光景や決定的瞬間に遭遇することがあります。

日本の郷愁空間を巡って写真を撮り歩いている一人旅研究会(@keionoteio)さんは、以前、とある海辺の町で何匹もの猫がいる場面に遭遇。そこでカメラのシャッターを切ったところ、思いも寄らない写真が撮れていたと言います。

階段で一匹だけ重力が横方向に働いてしまったように見える猫の写真 by 一人旅研究会
1匹だけ重力が…?(写真提供:一人旅研究会さん)

写真には4匹の猫が写っていますが、注目すべきはその中心にいる黒白猫ちゃん。

よく見るとブロック塀の側面に3本の足でぴったり着地していて、まるでこの猫だけ横方向に重力が働いているかのような現実離れしたシチュエーション。その様子を下から見つめているキジ白猫も「どうなってるの?」と言わんばかりに不思議そうな顔をしています。

忍者のように壁にへばりつく猫
まるで忍者のようニャ

普通に街を歩いているだけではなかなか見かけないレアな光景ですが、一体どのような場面を撮影した写真なのでしょうか。

この日は数日かけて中国地方を巡っていた最終日で、瀬戸大橋が見える漁村を訪れていた撮影者さん。

辺りを見回せば海に囲まれた景色や、町中に張り巡らされた階段、電線が密集する細い路地が印象的な郷愁ただよう集落。そこで朝早くから街歩きをしていたところ、すれ違う猫や、階段の麓でこちらを見ている猫、後を尾けてくる猫など、至る所で猫に出会うことに気づいたと言います。

海辺の集落の路地で撮影された黒猫の写真
もしかして猫の町なのか…

まだ時間帯が早いせいか人には全く会わず、まるでこの地域の住民は猫なのかと錯覚してしまうほど。

そんな時、ふと視界に入ってきたのが階段に集まっていた10匹ほどの猫たち。例の白黒猫ちゃんは、他の猫と勢いよくじゃれ合っている最中で、喧嘩をしているというよりは遊んでいるような雰囲気。その時の様子を撮影したのが冒頭の1枚です。

写真で見ると時が止まったかのように壁にへばり付いていますが、実際にその場で目撃した感覚では一瞬の出来事だったのだそうで、時間にするとわずか0.5秒くらい。

と言っても、一匹だけ重力がおかしい写真が撮れていたことに撮影者さんが気づいたのは、お家に帰ってからのことで「撮影当時は元気だなぁ〜くらいにしか思っていませんでしたが、編集中、すごい瞬間が撮れていることに気づいて”ラッキー”と思いました 笑」と、決定的瞬間を狙って撮影したものではないことを明かしてくれました。

ブロック塀にくっついていた白黒猫ちゃんは、その後すぐ地面に着地して、何事もなかったかのように他の猫たちとしばらく遊んでいたのだそうで、猫ちゃんにとっては何気ない日常の行動だったのかもしれません。一方、撮影者さんが目の前の階段を上っていくと見慣れない顔だと感づいたのか、横切る時も横切った後も、全ての猫たちがじーっと見つめてきたと言います。

今回インタビューに応じてくれた一人旅研究会さんは、郷愁を求めて知らない街を歩くのが大好きで、休みがあれば時間の許す限り国内のあらゆるところを巡っている一人旅愛好家。昨年末には令和元年から令和4年にかけて撮影した郷愁空間をフルカラーでまとめた第2弾写真集『郷愁 二愁目』を発表。

一人旅研究会さんが撮影した郷愁空間の第2弾写真集『郷愁 二愁目』表紙イメージ
表紙イメージ(hitoritabikenkyu.booth.pm)

国内の郷愁感じる空間を巡って撮影した写真作品は個人サイト(hitoritabikenkyu.com)やSNSのXやInstagram(@hitoritabikenkyu)などでも公開されています。

取材協力:一人旅研究会(@keionoteio)さん

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