「知能派デモ」ごはんの量を減らされてしまった黒猫ちゃん、対抗策として炊飯器を使わせない暴挙に出る事案が発生

「食べ物の恨みは恐ろしい」という言葉があるほど、食は私たち人間にとって必要不可欠なもの。そのため、恨みを持たれるような行為は慎むに限るわけですが、これは人間だけでなく、猫が相手でも同じなのかもしれません。

黒猫のサラミくんは最近、ご飯の量を制限されてしまったことを機に炊飯器の上へ乗るようになり、抗議の声を上げるようになったと言います。

炊飯器の上に乗って講義する黒猫のサラミくん
実際の写真(提供:飼い主さん)

炊飯器は私たち日本人にとって日々の食事を作るのに欠かせない調理器具で、猫に乗られてしまってはフタを開けることができず、主食を封じられたも同然の状態。

そんな効果を狙ってやっているのか、炊飯器の上で鳴く猫ちゃんの表情には鬼気迫るものがあり、まるで「ご飯をくれないなら人間にもご飯をやらニャい!!」とでも言わんばかりに、必死の抗議をしているようにも見えます。

この写真がSNSのX(旧Twitter)へ投稿されると、3,200件を超えるリポストと3.1万件の”いいね”が発生。写真を見たユーザーからは「にゃんという気迫だ」「絶対にあけさせないという強い意志を感じる」「賢い猫ですね」「知能派デモ」などたくさんのメッセージが寄せられて大きな反響を呼んでいます。

サラミくんが炊飯器の上に乗るようになったのは、ご飯の量を制限されてから3日ほど経った頃のこと。

以前からキッチカウンターがお気に入りの場所だったので、最初は「ただ高いところだから乗ったのかな?」と思って見ていた飼い主さん。ところが、それからは夕方くらいの時間帯になると毎日乗るようになり、この日も訴えかけるような表情のまま乗っていたことから、思わず写真を撮影してしまったそうです。

それにしても、サラミくんは何故ご飯の量を制限されてしまったのでしょうか。寄せられたコメントの中には「そんなに太っているように見えない」という意見もたくさん見られます。

黒猫のサラミくん
普通の体型に見えるけれど…

飼い主さんに事情を聞いてみると、サラミくんは最近お腹を下し続けていたため、ご飯の量を普段の4分の3ほどに抑える食事療法の真っ最中。減った量としては4分の1程度のため食事量が激減したという訳ではありません。

それにもかかわらずこれだけ抗議をするということは、サラミくんにとっては厳しい減量だったのか、それとも単に相当食い意地が張っているだけなのか、真相は藪の中。

一方、炊飯器の上に乗るという行為には、人間の食事を妨害する意図もあったのでしょうか。

そもそも炊飯器の中に人間の食べ物が入っていることを理解していなければあり得ない疑惑ですが、その点についても飼い主さんに聞いてみると「理解していたと思います。」と回答。サラミくんは普段からキッチンにいることが多いため、人間がご飯をよそう所を見て覚えていたと考えられるのだとか。

キッチンカウンターで寝転ぶ黒猫
キッチンが大好きニャ

この後、5〜10分ぐらい炊飯器に乗っていたサラミくん。飼い主さんが近づくと、ご飯をねだる時の鳴き方でずっと鳴いていたのだそうで、どうしてもいつもと同じ量のご飯を食べたかったようです。

サラミくんが飼い主さんのお家にやってきたのは、従兄弟からの紹介で引き取ったのがきっかけ。

お家に来た頃の黒猫サラミくん
お家に来た頃のサラミくん

推定年齢は生後6〜7ヶ月と育ち盛りの時期だからか、とにかく食いしん坊な猫ちゃんで、人間が食事をしていると飛び掛かってくることもあるほどの貪欲っぷり。実は今回下痢の症状でご飯の量を制限されることになったのも、元はと言えば、食べ過ぎからくるものだと診断されてしまったことが原因なのだそう。

そんなサラミくんは飼い主さんにとって癒やしの存在。

「昨年身内に不幸があって家族が疲弊していた頃には、正直『子猫の世話でまた疲れてしまうかも…』と思いましたが、皆楽しそうに接していて気分が明るくなりました。今ではサラミが家族の中心です。」と、みんなに元気を与えてくれるムードメーカー的な存在であることを明かしてくれました。

取材協力:サラミ(@sarami_2023)さん

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