小さな黒猫がとっても可愛らしい絵本作品「ちびねこのチュチュと、スプーンのあかちゃん」
黒い子猫がスプーンの赤ちゃんと出会う、メルヘンチックなお話を描いた絵本作品「ちびねこのチュチュと、スプーンのあかちゃん」が7月18日に岩崎書店より刊行されました。
主人公は、赤いリボンと赤いバレエの衣装を身に着けた小さな黒猫の「チュチュ」。
物語はチュチュが椅子の上に立ってピアノを弾いているところへ、とかげがやってくるシーンから始まります。
あまりピアノが上手ではない様子のチュチュに対して、初めて弾くにしてはじょうず、じょうずと、拍手して褒めてくれるとかげ。子猫がもう一度ピアノを弾こうとすると、とかげは、スプーンの家に赤ちゃんが生まれたから見に行こう、と誘います。
スプーンに赤ちゃんが生まれた?
どういうこと?
読者の頭にまず浮かぶのはそんな言葉。
ナンセンス絵本を得意とする童話作家の二宮由紀子さんが創り上げたこのストーリー、はじめは独特な作品の世界観と突拍子もない展開に面食らいつつも、ページをめくるたびに物語の中へすうっと引き込まれていきます。
<ストーリー>
ちびねこのチュチュがピアノの練習をしていると、お友だちのとかげのウィルフレッドがやってきて、スプーンさんの家に生まれた赤ちゃんを見に行くことになりました。
チュチュやみんなは赤ちゃんに会いたくて、もうたいへん! だっこしたり、プリンを作ったり、おどりをおどったり。赤ちゃんスプーンのはじめてのお仕事は、プリンをすくってくれることでした!
作中の可愛らしい絵を描いたのは、パステルによる独特な深みのある画で書籍の装画や挿絵などを数多く手がけている画家の牧野千穂さん。
真っ黒なボディに赤い衣装を身にまとったチュチュや、緑色の服を着たとかげをはじめ、お鍋や目覚まし時計、椅子、帽子、長靴、靴下、鉢植え、本、クレヨン、ヘビ、チョウチョなどなど、おとぎの国の世界に迷い込んだかのようなユニークなキャラクターたちがたくさん登場。イラストを眺めているだけでも楽しむことができます。
その他にも、チュチュの動きの愛らしさや、おとぼけっぷりが読者を魅了する本書。
猫好きな人もそうでない人も、読むと、ほっこり温かい気持ちになれる、そんな絵本作品となっています。
また、広島と京都の一部書店では本書の刊行を記念して、入場無料のパネル展が開催されています。
■フタバ図書TERA広島府中店
期間:2019年7月17日(水)~8月31日(土)
会場:フタバ図書TERA広島府中店
住所:広島県安芸郡府中町大須2丁目1-1 イオンモール広島府中3F
■ジュンク堂書店京都店
期間:2019年7月26日(金)~8月23日(金)
会場:ジュンク堂書店京都店 5F児童書売場
住所:京都府京都市下京区立売東町20-1 四条通 ステラ四条ビル5F
作 :二宮由紀子
絵 :牧野千穂
定価:本体1,300円+税
判型:A4変型判/32頁/ハードカバー
対象:3、4歳から一般
出版:岩崎書店
発売:2019年7月18日
(C) Iwasaki Shoten