猫に魅了された芸術家は数知れず…アートコレクターズの最新号は「愛する♡にゃんこアート」特集
本日発売の美術情報誌、アートコレクターズ(ARTcollectors’)の最新号は、にゃんと猫アート特集です。
アートコレクターズは幅広い年齢層の美術ファンを対象に、古美術から現代アートまで、アジアの美術にも力点を置きながら多彩な美術ジャンルを柔軟な切り口で取り上げているほか、アート界の最新トレンドなども発信している月刊誌です。
2017年4月号は「愛する♡にゃんこアート」と題した、同誌で初めての猫アート特集号となっています。
猫は古くから多くのアーティストに愛され続けてきた一方で、近年の猫ブームやアートの多様化に伴い、最近はますますバラエティに富んだ猫アート作品が誕生し続けていることから、今回の企画に至ったのだとか。
そんな特集号の誌面には、歴史的な有名作品から最新の作品まで古今東西100点以上の猫アートが登場。現在日本で活躍している現存作家の作品だけでも80点超を取り上げており、多彩な猫アートの魅力を楽しめる1冊となっていますよ。
猫は大好きだけれど、アートは正直よく分からない。そんな方でも楽しめそうなのが今回の特集号。識者の目から見た魅力的な猫アートを、写真付きで解説してくれるコーナーも用意されています。
「山下裕二(美術史家)の”このネコがたまらない!”10選」では、作家の猫への理解や猫との関係性などを見極めて作品をピックアップ。藤田嗣治(レオナール・フジタ)や歌川国芳など、猫好きな人なら聞いたことのありそうな作家から、氏が発掘した“隠し球”作家の猫アートまで丁寧に解説してくれています。
また、「諏訪敦(画家)が選ぶにゃんこアート10選」では、愛猫家で自身も猫の絵を描くという、氏の視点によって厳選された作品が年代順に解説されています。最初に登場するのは、にゃんと、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品。
さらに本誌では、猫をモチーフにした美術作品を40年にもわたり集め続けている謎のコレクター「招き猫亭」氏へのインタビュー記事も掲載。その多くがベールに包まれていた氏ですが、記事では招き猫亭コレクションができあがった経緯や秘話、コレクションを展示する「猫まみれ展」への想いなどが詳細に綴られています。
その他にも、絵画や彫刻など多彩な猫アートを収録したグラビアページも掲載。中には作品を購入した場合の目安となる金額が記載されているものもあり、なかなか他の雑誌では見られない情報が盛り込まれています。
さらに「にゃんこアート大集合」と題したコーナーでは、1ページあたり8~10点もの猫アートが紹介されています。猫好きな人にはビビっとくる作品と出会えるかもしれせんね。
最近は猫関連の雑誌をよく見かけるようになりましたが、「アート」に照準を合わせた異色の内容で構成されている本書。猫をきっかけにアートの世界に引き寄せられそうな一冊となっています。
折しも、5月7日まで広島県の尾道市立美術館にて「招き猫亭コレクション 猫まみれ展」が開催されています。
同展を鑑賞される予定の方は、事前に招き猫亭さんのインタビュー記事を読んでから出かけてみてはいかがでしょうか。
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