ネコと牡丹の絵には繁栄の願いが込められていた!「耄耋」をテーマにした中国絵画の展覧会が開催

滋賀県東近江市にある書道文化の普及を目的とした博物館・観峰館(かんぽうかん)で2020年9月19日より、開館25周年を記念した企画展「耄耋ってニャンだ!?-吉祥の願い-」が開催されます。

観峰館 外観イメージ

1995年に「書の文化にふれる博物館」として誕生した同館は、日本習字創立者の原田観峰(はらだ かんぽう)が生前収集した2万5千点におよぶ中国近現代書画や碑版法帖をはじめ、国内外の作家による書画や和本類など、書の文化を理解する上貴重な作品の数々を収蔵しています。

本館では原田観峰の肉筆作品や、復元した清朝皇帝の離宮内部、日本の書道教育の変遷を紹介などを常設展示しているほか、新館の特別展示室ではさまざまな企画展を実施。

内観イメージ
過去の展覧会風景

9月19日からは同館コレクションによる「耄耋(もうてつ)」の展覧会が開催されます。

メインビジュアル

耄耋とは、猫と蝶の組み合わせのこと。

中国において猫は耄(もう)、蝶は耋(てつ)と発音が同じであり、また、古代中国の礼について解説した古説集『礼記(らいき)』では、「七十を耄といい、八十を耋という」と書かれていることから、猫と蝶を描いた「耄耋」は長寿を願うおめでたいものとされています。



その組み合わせは猫×蝶に留まらず、牡丹(芙蓉)、菊、魚などの動植物に及び、親しみのある猫の絵画は時代を問わず多くの人びとに愛されてきました。

本展ではそんな愛くるしい猫たちを描いた約50点の近代中国絵画作品が展示されます。

顧伯逵「耄耋図」
程璋「猫双鵞図」

展示作品に描かれている猫の多くは目を大きく見開いているように見えますが、目の中の瞳孔(黒い部分)が細くなっているのに注目。

これは耄耋図が牡丹とともに描かれ、牡丹が正午に大きく花を開くのに対して猫の瞳孔は細くなることを示しており、このような描き方には幸福や繁栄を強く願う意味が込められているのだとか。

劉根洵「富貴耄耋図」
王小松「双猫図」

会場では展覧会の出品作品をオールカラー&一部解説付きで紹介した図録を500冊限定で発売(660円)。オリジナルの塗り絵やポストカードをダウンロードできる特典がセットになっています。

ネコ好きな人には気になる本展。
観峰館の方に見どころを聞いてみました。

「近代中国絵画の猫は、かわいいだけでなく、ちょっぴり恐く見えたり、ヘンテコな姿をしていたり・・・これまで見たことのない「ヘタウマ」な猫たちがお出迎えします。不安定な世の中だからこそ、長寿の意味がある猫たちに癒されに来てください。」
(展示担当学芸員)

また、会期中は本展に関連するさまざまな企画も実施。

同館が所蔵しているアンティークオルゴールの演奏鑑賞会と担当学芸員によるギャラリートークがセットになったイベントや、学芸員が耄耋図や余録などについて解説する土曜講座などが日時限定で予定されています(要予約)。

耄耋ってニャンだ!?-吉祥の願い-

期間:2020年9月19日(土)〜11月23日(月祝)
時間:10:00〜17:00 (入館は16:00迄)
休館:月曜(9/21,11/23は開館)、9/23
料金:一般500円、高校生/学生300円

会場:新館特別展示室

滋賀県東近江市五個荘竜田町136
書の文化にふれる博物館 観峰館

<参考>
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画像提供:KAMPO MUSEUM IN SHIGA

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