保護猫カフェを併設したペットショップが横浜、京都に開店
愛知県を中心に、全国80店舗以上を展開するペットショップ「ワンラブ」が先月、横浜市内と京都市内に「保護猫カフェ」を併設したペットショップをオープンしました。
店内では一般的なペットショップ同様に、犬や猫の展示販売が行われているほか、ペットフードやキャリバーッグ、おもちゃなどのグッズが販売されています。
ワンラブ横浜元町店
■住所
神奈川県横浜市中区元町5-185
■TEL
045-662-1125
ワンラブ京都新京極店
■住所
京都府京都市中京区新京極通蛸薬師東入東側町503-15-2
■TEL
075-253-1135
保護猫カフェを併設
この2店舗は、ペットショップとしては珍しく保護猫カフェ(猫と触れ合うことのほか、里親募集を目的とする猫カフェ)を併設しています。
これはペットショップ「ワンラブ」と動物愛護団体の「Love Five」が共同で進めている保護犬・保護猫応援活動の一環としての取り組みで、カフェスペースではドリンクを飲みながら保護された飼い主のいない猫たちと触れ合うことができ、気に入った子がいれば所定の手続きや審査を経た上で、家族として迎え入れることができる仕組みとなっています。
殺処分ゼロを目指す取り組み
ペットショップ「ワンラブ」の公式ブログによると、同グループのペットショップから迎え入れた全ての犬・猫は、いかなる理由であっても、飼育が困難になった場合は同社が責任を持って必ず新しい家族へ里親仲介する方針が明記されています。
また、販売する全ての犬と猫にはマイクロチップを導入して日本獣医師会に所有者情報等を登録しており、同社が販売した子が何らかの理由により保健所等で不幸な生き方と成らぬように、全ての子を販売後も責任を持って見守っているとしています。
最近では悪質なペットショップ業者に関する報道が世間の注目を集める中、ペットショップがこうした動物愛護活動の支援を行う姿勢自体は評価されて良いと弊誌は考えます。
一方で、保護猫カフェを併設したペットショップに対しては、保護された猫ではなくペットショップで売れ残った猫の里親募集を行っている可能性を憂慮する向きも少なくありませんので、事業者側としてはそうした懸念を払拭できるような情報公開の制度を整えることが望ましいと言えるでしょう。
なお、同ペットショップの店舗紹介ページでは保護猫カフェの紹介記事の後に、「特別価格の子」や「セールの子」を検索する手順が紹介されるなど、命を物として扱っているような印象を与え兼ねない表現をしているのが気になります。
・ワンラブ横浜元町店のオープン紹介記事
・ワンラブ京都新京極店のオープン紹介記事
ペットの生体ビジネスを行っている事業者が動物に対してどのような意識を持って接しているのか、動物愛護に興味関心のある方は特に敏感に察知しますので、自身が発するひとつひとつの言葉や表現について動物を愛する人たちの目が向けられている事を、事業者側は認識しておく必要があるのではないかと思います。