ドアの向こうに何かいる!すりガラス越しにじっと見つめている猫の姿がめっちゃ可愛い→そこにはちょっぴり複雑な事情があった

猫はとても可愛らしい見た目をしていますが、行動や反応、表情などを見ていると、人間にはない風情があって個性的。猫にはそのつもりがなくても、ただそこにいるだけで面白い絵になることがあります。

Twitterユーザーのしらす(@shirasu_nogohan)さんが最近投稿したのも、そんな猫ちゃんの面白い姿を捉えたワンシーン。すりガラスの向こうから猫がじっと見つめている1枚の写真です。

ドアのすりガラスの向こう側で待っている猫
ドアの向こうに何か……いるッ!!

ドアにはめ込まれた縦長のすりガラスに、ぼんやりと浮かび上がる猫の顔。その表情をはっきりと確認することはできませんが、ピンク色の鼻にキュッと結んだ口元から、ドアの向こう側にいるのが猫であることが分かります。

さらに顔のあたりをよく見てみると、すりガラスの効果でぼやけているのか、目の部分が四角い形になっているのがポイント。おそらくドアの向こう側には真剣な表情をした猫ちゃんが座っているはずですが、すりガラス越しに見ると思わずフフッと笑ってしまいそうな面白みを醸し出しています。

しかし、当の猫ちゃんにとっては面白くない状況である可能性もあります。これは一体どのような場面を撮影した写真なのでしょうか。

飼い主さんに聞いてみたところ、7匹の猫が暮らしているというこのお家には、猫専用の部屋があり、朝になるとお部屋から出して遊ばせてあげるのが日課。飼い主さんが寝室から出てくると、その気配に気づいた猫の鳴き声が朝の挨拶代わりに聞こえてくるのだそうです。

冒頭の写真は、猫ちゃんが朝の挨拶と部屋から出してとアピールしている様子を、すりガラス越しに捉えたもので、顔をくっつけたまま待っている姿が面白かったことから、思わず写真を撮ってしまったのだとか。

すりガラスの向こうで待っていた猫の名前はしらすちゃん。しらすちゃんが飼い主さんの家族になったのは、その母猫(すみれちゃん)を保護したことから始まります。

きっかけは2021年の冬、飼い主さんの自宅近くに一匹のキジトラ猫が現れ、ご飯をあげたり寝床を用意したりして見守っていたところ、妊娠していることが判明したために保護することに。

それから2週間ほどして5匹の猫が生まれ、そのうちの1匹がしらすちゃんなのだとか。

キジトラ&キジ白の子猫たち
可愛い5匹の子猫が誕生

生まれたばかりの子猫を見るのが初めてだった飼い主さんは、か細い声で鳴きながら、小さな手足を一生懸命に動かしてお乳を吸っている子猫たちの姿に感動。母猫も献身的に育児をしていたことから、ご飯と掃除くらいしかお世話をする事がなく、猫の親子愛をただただ眺めながら癒やされる日々を過ごしていました。

やがて母猫と子猫たちを家族として迎え入れることを決めたという飼い主さん。お家の中では仕事から帰ってきた夜に猫たちをリビングで遊ばせるのが日課になっていったと言います。

それから1年半後、新たに仲間入りしたのが、近所で保護したしちみちゃんという猫。ところが、検査でしちみちゃんは白血病&エイズのWキャリアであることが判明(その後、猫白血病のみ陽性)し、先住猫たちと一緒に遊ばせる事が出来ないことから、夜にしちみちゃんをリビングで遊ばせて、朝に先住猫たちを遊ばせるようになります。

こうした生活環境の変化によって、しらすちゃんは毎朝、ドアの前で待つようになったのだそうで、一見面白そうな光景にも、そこにはちょっぴり複雑なストーリーが潜んでいたのでした。

保護値のしちみちゃん
末っ子の「しちみちゃん」

しかし、一匹の猫だけ生活空間を切り離しながら暮らしていくのは容易ではありません。平日の飼い主さんは毎日しちみちゃんを連れて会社へ出勤。職場でのしちみちゃんは社内を走りまわったり、パソコンで作業をしている人の邪魔をしたり、ベットでのんびり昼寝をしたりしながら、癒し担当スタッフとして活躍。

その間、先住猫たちは猫部屋で過ごし、飼い主さん夫婦が帰宅して夕食をとっている間にリビングへ出して遊べるようにしているのだとか。その後、先住猫がお部屋に戻ったら、今度はしちみちゃんを出して遊ばせて、寝る時はケージの中に入ってもらうというスタイル。その後、明朝の先住猫を出して遊ばせる時間に備えて部屋を消毒していると言います。

先住猫のキジトラ&キジ白
先住猫はキジトラ&キジ白

この他にも、猫の数だけご飯やトイレのお世話が必要になってくることを考えると、大変に感じることも多いのではないかと推察されますが、どのような思いで猫を保護し、育てているのでしょうか。

飼い主さんに聞いてみると、「すみれちゃんを保護したのは”外はまだ寒いしこのまま出産したら大変だから助けてあげたい”という気持ちからでした。保護したあとの事まではあまり考えていなかったかも…ただ生まれてきた子猫を見て、我が家へ迎え入れる考えに変わりました。仲良しの親子を引き離すことはできませんでした。大変なこともありますが、それとは比べものになられないくらいの嬉しい事や楽しい事があるので日々とても幸せを感じています。イタズラをされて困った時も、深夜の大運動会で睡眠を邪魔された時も愛おしさを噛み締めています。」と回答。

また、「保護猫に限らず、動物と暮らしている多くの方が感じていることだと思いますが、毎日とても充実しています。猫に合わせた生活を送ることで、不規則な生活が改善した気がしますし、ストレスが軽減されて気持ちが穏やかでいられます。」と、猫を飼うのが大変などころか、猫のおかげで充足した日々を送れていることを幸せそうに語ってくれました。

そんな保護猫7匹の賑やかな日常はtiktokをはじめSNSで公開されています。
https://www.tiktok.com/@shirasu_nogohan

取材協力:しらす(@shirasu_nogohan)さん

<参考>
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