【ネコも熱中症に気をつけて】猫に特化した熱中症予報が配信中→全国10都市の注意レベルを4段階で表示してくれる
今年はまだ5月半ばにもかかわらず、地域によっては早くも真夏日になるなど、熱中症への対策が呼びかけられていますが、ネコも人間と同じように熱中症にかかる危険性があります。
猫は祖先であるリビアヤマネコが砂漠で暮らしていたことから、比較的暑さに強い動物とされていますが、人間と違って汗をかける部位が肉球と鼻しかなく、犬のように舌を出して熱を逃がすこともないため、発汗や呼吸による体温調節が得意ではありません。
高温多湿な環境にさらされると熱中症にかかる可能性があるほか、近年は気候変動による異常気象の影響などもあり、熱中症で動物病院に運ばれる猫が珍しくないといいます。
そのような中で参考になるのが、期間限定で発表されている「猫の熱中症週間予報」。
これはペット保険サービスを手がけるアニコム損害保険が昨年から発信している予報で、猫の体高や代謝などを考慮した指標と1週間分の気象予報を元に、全国主要10都市の熱中症注意レベルを「やや注意」「注意」「警戒」「厳重警戒」の4段階に分け、それぞれ分かりやすく猫のイラストで表示してくれるというもの。
予報の見方は簡単で、猫の表情が苦しそうにしている日ほど熱中症の危険性が高いことを表していて、危険度に合わせて赤っぽくなっているので色を見て判断することも可能。特に「厳重警戒」の日が続く場合などには注意が必要です。
<猫の熱中症週間予報>
期間:2023年4月28日(金)~9月28日(木)
発信:毎週木曜日
場所:アニコムグループの公式SNS
また、同社からは猫の熱中症がどのような状況で起きているのか、その傾向について、保険金の請求データを元に分析した結果も公表されています。
それによると、2022年は夏の平均気温が観測史上2番目に高く、また6月下旬から7月上旬にかけて記録的な暑さとなったことも相まって、6~7月の熱中症件数が前年よりも増加。特に記録的な暑さが続いた7月は診療件数が最多を記録しており、人間と同じように日々の気温には注意が欠かせません。
加えて、今の時期だからこそ知っておきたいのが、猫は5月から診療件数が増加傾向にある点。
その理由として朝晩の寒暖差や前日との気温差が大きいことや、まだ身体が暑さに慣れていないことなどが挙げられており、暑さが比較的穏やかな時期でも熱中症が多く発生していることから、飼い主さんにとってはすでに油断できない時期に入っていると言えるでしょう。
意外と知られていないのが、愛猫が熱中症にかかってしまった場合に、どれくらい治療費がかかるのかということ。
同社のデータによると、熱中症による年間平均診療費は通院のみの場合が16,000円、入院ありの場合は48,000円ほどとなっており、入院する場合は費用が3倍近くに達しています。
熱中症にかかると脱水を補うための点滴やショック症状を防ぐためのステロイド剤投与のほか、呼吸状態に問題がある場合は酸素投与などが必要となる場合があり、愛猫が苦しい思いをするだけでなく、家計への負担も少なくない点に注意が必要です。
一方で、こうした猫の熱中症は、飼い主さんが適切な対策をすることによって防げる病気であることも忘れてはいけません。室温調整や飲み水の確保、移動時の温度管理など、普段から予防対策をしっかり行っておきたいですね。
<参考>
・アメショやマンチカンなど5つの猫種にも心臓病のリスクが判明、日本の共同研究グループが遺伝子検査の結果を発表
・犬猫やウサギの体重も測れるニャ!乗るだけで健康管理ができる「スマートバスマット」にペットモードが搭載
・AIスマート猫トイレ「ルルペット」が日本初上陸!排泄物を画像認識して自動で分析&異常を検知するとスマホに通知
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