ベルギーで3年に1度の猫祭りが5/13に開催。5,000人の日本人が観賞
ベルギーで3年に1度行われる世界的に有名な猫祭り(Kattenstoet/カッテンストゥッツ)が2018年5月13日に開催されました。
このお祭りは、ベルギー西部にある35,000人ほどの小さな都市イーペルの街を、高さ6メートルにものぼる巨大な猫の山車(だし)や仮装した地元の人々たちが練り歩くパレードで、当日は人もお店も街の雰囲気も猫祭りムード一色となり、世界中からネコ好きな観光客が訪れるイベントです。
2018年の今年は5万人もの人々が訪れ、現地の報道によると、その1割を占める5,000人が日本からの観光客。
お祭りのクライマックスでは、世界遺産にも登録されている高さ133メートルの鐘楼の上から猫のぬいぐるみを投げ落として、それを受け取った人には幸運が訪れるとされる行事も開催。ぬいぐるみを手にしようとたくさんの人々が争奪戦を繰り広げて大いに盛り上がりました。
この猫祭りの起源は今から80年前の1938年3月13日、イーペルの街で道化師と音楽による猫のパレードが行われたのが元となっており、当時も道化師が鐘楼から豪華な猫のオモチャを下にいる群衆に向かって投げる催しが行われていました。
第二次世界大戦中はパレードが中断されていましたが、1955年には豪華な衣装を身にまとった1500人ものエキストラが参加して復活。90年代に入ってからは3年に1度、5月の第2日曜に開催されるようになり、2018年の今年は45回目を数えます。
もともとイーペルは、中世に繊維業として発展した街で、繊維をネズミなどの害獣から守るために大切に猫を飼っていたと言われている一方で、中世のヨーロッパでは猫は災厄をもたらす魔女と関連付けて迫害されてきた歴史があり、この街でも過去には鐘楼の上から生きた猫を投げ落とす儀式が行われていたという記録が残っています。
猫祭りのクライマックスで猫のぬいぐるみを投げ落とす行事には、そうした暗い過去を忘れないようにと戒める意味合いもあるのだとか。
現在は観光色を全面に出した華やかで楽しい猫祭りとして広く知られるようになり、日本でも旅行会社がこの猫祭り専用のツアーを企画する会社が現れるなど認知度が高まっています。
次回の46回目となる猫祭りは2021年に開催を予定。ネコ好きさんであれば一度は現地に足を運んで参加してみたいイベントですね。