全48種類のニャンコを収録!猫の歴史から生態まで学べる「世界中で愛される美しすぎる猫図鑑」
猫の性格や生態などを美しい写真とともに紹介した書籍『世界中で愛される美しすぎる猫図鑑』が7月11日に刊行されました。
本書はアメリカンショートヘア、マンチカン、ロシアンブルーといった人気の猫から、オリエンタルキンカロー、ターキッシュアンゴラ、トンキニーズといった珍しい猫まで、キャットショーなどで活躍している世界の美しいネコ48種を収録。
全部で3つの章で構成され、可愛らしい猫の写真から猫種ごとの性格や歴史、興味深い生態などについて、雑学なども交えながら紹介しています。
<目次>
1章. 猫のルーツを辿って
2章. 美しすぎる猫図鑑
3章. 知れば知るほど愛おしい! 猫のふしぎ」
第1章では、猫と人間の出会いや猫の歴史に焦点を当てて解説。
現在、イエネコの祖先はDNAの解析結果からアフリカ北部や中近東などに生息しているリビアヤマネコとする説が有力で、古代エジプトでは、宗教的な儀式や習慣により猫をミイラ化して埋葬する習慣が存在。
紀元前4000年頃に埋葬された猫のミイラを調査したところ、いずれもイエネコの祖先であるリビアヤマネコと同じような模様をしたヤマネコであったことから、最初に家畜化したのは古代エジプト人であると考えられてきました。
しかし最近の研究では、地中海のキプロス島にある紀元前8000年頃の遺跡から、人と一緒に埋葬されたリビアヤマネコを発見。最初に猫と人間が出会ったのはエジプトではないことが解明されています。
また、ヨーロッパ・アフリカ・北米・アジアなど各地域における猫の歴史についても触れられていて、例えば日本では猫が入ってきたのは奈良時代に中国から輸入されたという説が濃厚で、初めて文献に登場したのは平安初期に書かれた最古の説話集『日本霊異記』。
平安時代中期には、紫式部によって書かれた長編小説『源氏物語』でも光源氏の正妻、女三宮が飼っていた猫が登場します。
ところが2008年、長崎県にある離島・壱岐島のカラカミ遺跡から猫のような骨を発掘。鑑定の結果、弥生時代のものであることが判明したことから、従来の説が覆る可能性があるなど、最新の研究結果を交えながら猫のルーツを辿っていきます。
続く第2章は「美しすぎる猫図鑑」をテーマに48種類の猫をオールカラーで紹介。
親猫だけでなく可愛い子猫の写真も交えながら猫種ごとの特徴を学ぶことができます。
例えばフランス原産のシャルトリュー。
16世紀の文献に登場し古くからフランスで暮らしている猫で、第二次世界大戦後には絶滅の危機に瀕して品種の保護活動を受けるなど、歴史について紹介されているほか、 穏やかな性格で鳴き声はか細く、むだ鳴きも少ないためマンションで飼いやすいなど、飼育面で注意するべきポイントについても解説しています。
<収録猫種>
アビシニアン、アメリカンカール、アメリカンショートヘア、エキゾチックショートヘア、エジプシャンマウ、オシキャット、オリエンタルキンカロー、コーニッシュレックス、コラット、サイアミーズ、サイベリアン、サバンナ、ジャパニーズボブテイル、シャルトリュー、シンガプーラ、スコティッシュフォールド、スフィンクス、セルカークレックス、ソマリ、ターキッシュアンゴラ、ターキッシュバン、デボンレックス、トイガー、トンキニーズ、ノルウェージャンフォレストキャット、バーマン、バーミーズ、バリニーズ、ヒマラヤン、ブリティッシュショートヘア、ペルシャ、ベンガル、ボンベイ、マンクス、マンチカン、ミヌエット、メインクーン、ラガマフィン、ラグドール、ラパーマ、ラムキン、ロシアンブルー
第3章は「知れば知るほど愛おしい! 猫のふしぎ」がテーマ。
毛の長さや目の色といった外見的な特徴をはじめ、猫の感情表現や鳴き声など行動にまつわること、さらには「猫は近視で人間とは見え方も違う」「ザラザラの舌はネコ科動物の証」「センサーの役割をするヒゲ」といった意外と知られていない豆知識についても紹介されていて、猫について詳しくなれる情報がたくさん掲載されています。
随所に登場する猫の美しい写真を撮影したのは、『ときめく猫図鑑』(山と渓谷社)、『まるごとわかる猫種大図鑑』(学研プラス)などの書籍で写真を手掛けている動物カメラマンの福田豊文さん。
監修は猫にまつわる書籍を数多く執筆している哺乳動物学者で、静岡県にある「ねこの博物館」館長も務める今泉忠明さんが務めており、図鑑ながら持ち運びがしやすいポケットサイズ(15 x 10.5 x 2cm)となっています。
<参考>
・猫がケンカでお腹を見せるのには意外な理由が…!100の疑問にQ&Aで解説する「ねこほん」
・アメショやスコティッシュフォールドも♪図鑑LIVEの最新刊は「もふもふ動物の赤ちゃん」
・世界ネコ歩きにも登場!アイルランドで最も有名な猫の自伝「羊飼い猫の日記」日本語版が刊行
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