猫のいる風景をグラスの中に表現!「猫×江戸切子」で有名なガラス工芸家・可夜さんの個展が開催
ガラス工芸作家の「可夜(カヤ)」さんによる初めての個展が、明日10月7日(土)から渋谷のギャラリーにて行われます。
飼い猫をモチーフにした作品づくりをきっかけにガラス制作に注力し始めたという、ガラス工芸作家の可夜さんが作り出す作品は、猫のいる風景をグラスの中に表現した、ムードのあるデザインが特徴的。
これまでに、テレビ番組「所さんのニッポンの出番!」や「行列の出来る法律相談所」など、さまざまなメディアや雑誌、海外ニュースなどでも紹介されているほか、観光庁が後援する「おみやげグランプリ2017」ではクールジャパン賞を受賞するなど、その作品は高い評価を受けています。
そんな可夜さんの代表作が、ガラス彫刻の夕焼け猫に江戸切子の職人技を融合させたこちらの作品。
グラスの底には、そびえ立つ電柱と暮れなずむ夕焼けを眺めている猫が彫刻されており、側面には縁起の良い図柄・吉祥紋(きっしょうもん)のひとつで、円形を四つ重ねて繋いだ連続文様・七宝紋(しっぽうもん)の切子があしらわれています。
どこか懐かしさの感じられるレトロな雰囲気のこの作品はとても人気が高く、これまで受注生産でのみ販売を行っていましたが、予約が殺到しているため、本記事の執筆時点では注文の受付を停止しているほど。
7日から始まる個展では、猫をモチーフにした200点余りのガラス工芸品が渋谷のギャラリーで展示&販売され、猫と切子が融合した「猫切子」や、息を吹き込んで制作する技法・宙吹き(ちゅうぶき)とガラス彫刻を融合した「月渡り猫」など、さまざまな作品が並びます。
中でも特に注目なのが、今回の個展で初めて販売される「逢魔猫切子」という作品。
夕焼け猫デザインの第2弾となる作品で、グラスを置いた状態だと底に描かれた猫は暗い色合いのままですが、グラスに注いだ飲み物を呑み干すと、光が底にある猫を透過して輝きを放つように作られています。
グラスの底に描かれている猫は、作品のタイトルにもなっている「逢魔猫」。
「逢魔猫」とはあまり聞き慣れない言葉ですが、実は今回の個展のタイトルも「逢魔ヶ刻、猫は跨ぐ。世を」となっています。
逢魔ヶ刻(おうまがとき)とは、昼と夜が入り交じる黄昏時のことで、魔物など怪しいものに遭遇しそうな時間帯であることから、逢魔時(おうまがとき)、大禍時などと呼ばれますが、「逢魔猫切子」のグラスを飲み干した時に表れる光景は、まさにそんな黄昏時の猫を表しているかのようです。
また、グラスの側面には無数の線が交差する中で生まれる美しい菊模様「三菊繋ぎ紋」が施されており、置いて飾るという楽しみ方もありますが、使うことで新たな表情を見せてくれる、実用に重きをおいた作品となっています。
会場には「猫切子」や「猫硝子」以外の作品も並ぶほか、タンブラーやお香立てなど手頃な作品も展示&販売される予定です。
可夜さんの作品がこれほど一度に並ぶことは中々ない事なのだそうですので、興味のある方は足を運んでみては。
可夜個展「逢魔ヶ刻、猫は跨ぐ。世を」
期間:2017年10月7日(土)〜10月15日(日)
時間:14:00〜19:00(初日)
:13:00〜19:00
:13:00〜17:00(最終日)
休日:11日(水)、12日(木)
会場:いろどりやギャラリー
東京都渋谷区円山町14-11
JR渋谷駅 徒歩8分
京王井の頭線 神泉駅 徒歩3分
画像提供:IceCrack+/可夜