民家の塀になんと6匹の猫が集結!「うらやましい」「猫会議でもはじまりそう」の声とは裏腹に、家主さんが感じた不安とは…?
マンション暮らしと一戸建てに住むのでは、独立性やセキュリティなど日常生活においてさまざまな違いがありますが、一軒家に住んでいると庭や窓際に外猫が姿を見せることがあります。
Xユーザーの猫中(@yutanekoneko)さんがある日の夕方、窓の外を見ると、なんと塀の上に6匹の猫が並んで座っているのを発見。
みんなで語り合っているのか順番待ちをしているのか、猫たちの目的は分かりませんが、塀の上は小高くて足場が狭いので集まるのに適しているとは言えない場所。
そんなスペースに互いの距離を保ちながら一列に並んでいる姿は圧巻で、自宅でこんな光景が目に飛び込んできたらさぞかし驚いてしまうことでしょう。
この写真がSNSのX(旧Twitter)に投稿されると、4,800件を超えるリポストと45,000件の”いいね”を獲得。写真を見たユーザーからは「人気店の行列みたい」「羨ましい光景」「猫会議でもはじまるの?」「これぞ猫の恩返し」といったメッセージが寄せられるなど、大きな注目を集めています。
えぇー!?😂 pic.twitter.com/4GSCu5SapT
— 猫中 (@yutanekoneko) October 9, 2023
投稿主さんによると、この写真は雨が止んだ途端に猫が集まってきたところを偶然にも撮影できた光景で、塀の上には6匹の猫が写っていますが、直ぐ側の倉庫の上にはさらに2匹の猫がいて、全部で8匹の猫が集結している状態なのだとか。
それにしても、一体なぜこれだけの猫が集まってきたのか。塀の向こう側には別のお宅があるにも関わらず、大半の猫たちの視線がこちら側に向けられているのも気になるところです。
投稿主さんに聞いてみると、猫たちの目的に心当たりはないそうですが、いわゆる「猫の集会」ではないかとのことで、「噂には聞いてましたが、まさか目の前で観れるとは(笑)」と目撃した時のことを回想。
実はこれまでにも庭や塀の上に2〜3匹の猫がやってきたことはあるのだそうですが、これだけの数の猫が集合したのは今回が初めてのことで大変驚いていると言います。
そんな投稿主さんは、2020年に黒猫の子猫を保護してから猫と暮らす幸せを実感し、その後も縁があったことから、現在は3匹の猫を家族として迎え入れている愛猫家。
今回、たくさんの猫が自宅の塀に集まっているのを見て「ネコ好きにはたまらない光景」だと思いつつも、一方では少し複雑な気持ちになったと言います。
その真意について聞いてみると「もともと家の近所には野良猫が多く、これ以上数が増えると地域住民からの苦情が増え、駆除とかにならないか心配だからです。」と、野良猫の増加が近隣トラブルや殺処分に繋がることを懸念している様子。
確かに猫が好きな人にとっては、いつまでも眺めていたい微笑ましい光景ですが、世の中ネコ好きな人ばかりではありません。
また、野良猫が増えると、フン尿をする・車で爪とぎをする・花壇を荒らす・夜中に鳴き声がするなどの理由により、自治体に苦情が増えることが予想されます。2020年の動物愛護法改正によって自治体が猫の引き取りを拒否できる範囲は拡大しましたが、相当な事由がある場合は引き取らざるを得ないこともあるため、未だに殺処分されてしまう猫がいるのが実情です。
投稿主さんによると、家に集まってきた猫たちは近所の人がご飯をあげている野良猫で、フン尿の始末や避妊去勢手術などにより適正管理された地域猫ではないとのこと。写真を見たユーザーのコメントの中には「避妊、去勢が早急に必要ですね」と、野良猫の増加によって起こり得る不幸を危惧する声もあり、投稿主さん自身も保護猫活動をしている知人に相談しながらアクションを起こそうと思っているのだとか。
たくさんの野良猫が一列に並んでいる光景は、傍から見ると微笑ましいように思えますが、地域住民にとっては猫の適正管理に向けた取り組みが必要な問題であるという視点も忘れないようにしたいですね。
取材協力:猫中(@yutanekoneko)さん