ネコを描き続けたイギリスの画家「ルイス・ウェイン」の人生を映画化!主役の猫は3匹交代で熱演ニャ
イギリスで大人気を博した伝説のネコ画家の人生を描いた映画『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』が12月より全国の映画館で公開されます。
ルイス・ウェイン(Louis Wain)は19世紀末から20世紀にかけてイギリスで活躍したイラストレーター。
もともとはフリーの画家として動物画や風景画を描いていたものの、ある出来事をきっかけに猫の絵ばかりを描くようになり、20代の後半からは擬人化された猫の作品を制作。その作風は大きなくりっとした目や、二足歩行をするなど人間のように振る舞う姿が特徴的で、新聞や雑誌、絵本、ポストカードなどさまざまな場所で掲載され、ヴィクトリア朝時代に流行を生み出すほどの爆発的な人気を獲得。
日本の文豪・夏目漱石の名作「吾輩は猫である」に登場する絵葉書の原作者であると言われているほか、SFの巨匠H・G・ウェルズからも、「ルイス・ウェインは独自の猫を発明した」と絶賛されるなど、当時はネズミの駆除役として飼われたり不吉な存在として恐れられていたネコの魅力を発見したアーティストとして知られています。
本作はそんな猫の絵を数多く残した画家の愛に満ちた人生を描いたイギリス映画。
ルイス・ウェインとは、どんな人物だったのか?ネコを描き始めた理由とは?そこには周囲の反対を押し切って結婚し、3年後にこの世を去ってからも、その愛で夫を生涯守り続けた妻の「エミリー」と、親友であり人生の師でもあるネコの「ピーター」との物語があった。
<STORY>
イギリスの上流階級に生まれたルイス・ウェイン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、父亡きあと一家を支えるために、ロンドンニュース紙でイラストレーターとして活躍する。やがて、妹の家庭教師エミリー(クレア・フォイ)と恋におちたルイスは、身分違いだと大反対する周囲の声を押し切り結婚するが、まもなくエミリーは末期ガンを宣告される。庭に迷い込んだ子猫にピーターと名付け、エミリーのために彼の絵を描き始めるルイス。深い絆で結ばれた“3人”は、残された一日一日を慈しむように大切に過ごしてゆくが、ついにエミリーがこの世を去る日が訪れる。
ルイスはピーターを心の友とし、ネコの絵を猛然と描き続け大成功を手にする。そして、「どんなに悲しくても描き続けて」というエミリーの言葉の本当の意味を知る──。
画家のルイス・ウェインを演じるのは、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』と『パワー・オブ・ザ・ドッグ』でアカデミー賞にノミネートされたイギリス人俳優のベネディクト・カンバーバッチ。ルイスの妻であるエミリー役には、『ファースト・マン』でゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、TVシリーズ「ザ・クラウン」のエリザベス2世役で高い人気を獲得したクレア・フォイが起用。
そして、もう一人の主役にしてヒーローでもある猫の「ピーター」役は、年齢に応じて3匹のネコが出演。とりわけリハーサル中もずっとカンバーバッチの側にいたという猫の「フェリックス」は、CG一切なしの名演を披露しています。
映画にはその他にも、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアンドレア・ライズボロー、『裏切りのサーカス』のトビー・ジョーンズ、『わたしは、ダニエル・ブレイク』で英国アカデミー賞にノミネートされたヘイリー・スクワイアーズなど、実力派のイギリス人俳優が出演しているほか、『ジョジョ・ラビット』のタイカ・ワイティティ監督と、ミュージシャンのニック・ケイヴも意外な役柄で登場。
主人公ルイスの精神の核心を語るナレーションは、『女王陛下のお気に入り』でオスカーに輝いたオリヴィア・コールマンが務めています。
監督は、俳優として英国アカデミー賞に輝き、監督としても同賞にノミネートされ注目を集めている日系英国人のウィル・シャープ。作中に登場する英国貴族のエレガントな衣装は、『ある公爵夫人の生涯』でアカデミー衣裳デザイン賞を受賞したマイケル・オコナーが手掛けるなど、制作スタッフも豪華な顔ぶれ。
一生をかけてネコを描き続けた画家の人生を通して、優しくも温かな愛の物語を描いた本作。2022年12月1日(木)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国の映画館で順次公開される予定となっています。
※本記事に登場する写真はすべて作中のワンシーン
<参考>
・監督は愛猫家&作中にもネコが登場!本を愛する人々を描いたドキュメンタリー映画『ブックセラーズ』
・側にはいつも黒猫がいた…激動の時代を生きた夫婦の物語、アニメ映画「エセルとアーネスト」
・映画「マトリックス」に再び黒猫が出現、最新作の特別映像が公開&1作目のIMAX上映もスタート
12月1日(木)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給:キノフィルムズ
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