和歌山県、不幸な猫をなくすプロジェクトの事業説明会を開催
和歌山県の食品・生活衛生課は6月21日、田辺市朝日ケ丘の西牟婁振興局で「不幸な猫をなくすプロジェクト」事業説明会を開催しました。
「不幸な猫をなくすプロジェクト」とは、殺処分される不幸な猫をなくし、人と猫が共生する社会を目指すことを目的に平成28年度から開始された事業で、その説明会が動物愛護推進委員、市町の担当職員、一般住民らに向けて行われました。
和歌山県はここ数年、猫の殺処分数が減少傾向にありますが、その数自体は全国的に見ても高い数値にあります。
参考:和歌山県に引き取られた猫が返還、譲渡、殺処分された数
また、和歌山県に引き取られた猫のうち、返還や譲渡される猫の割合は少なく、殺処分される猫の割合が非常に多い現状があります。
参考:和歌山県に引き取られた猫の返還、譲渡、殺処分された割合
こうした事態を踏まえ、担当者からは猫に関する苦情や県に引き取られる猫の数が減らない理由、プロジェクトの地域猫対策支援事業、譲渡やミルクを与え育てるボランティアの募集などについての説明が行われました。
特に地域猫対策支援事業については支援の承認を得る方法、不妊・去勢手術費用の助成をすることなどについて詳しく紹介されました。
担当者によると、殺処分を減らすためには地域を挙げて地域猫対策に取り組むことが必要で、県による支援を活用してほしいと述べています。
不幸な猫をなくすプロジェクトの内容
1. 和歌山県地域猫対策等支援事業(仮)
地域猫対策等の環境保全や飼い猫以外の猫の過多な繁殖を防止するための活動を支援する。
(1)不妊去勢手術費用の助成
(2)捕獲用のおりの貸出
(3)地域猫対策実施者の腕章の交付
(4)ボランティアの紹介 など
2. 譲渡の推進
引き取られた犬・猫の生存の機会を増やすため、これらの犬・猫の譲渡に努める。
■譲渡ボランティア制度
引き取られた犬・猫を、動物愛護センターから登録されたボランティアに譲渡し、ボランティアから新しい飼い主へ譲渡する。
■ミルクボランティア制度
引き取られた猫の多数を占める生後間もない子猫は、動物愛護センターで管理することが困難なため、子猫が離乳するまでの間はミルクボランティアに預け育ててもらうことで譲渡に繋げていく。
■新しい飼い主を見つけるためのサイトの創設
猫の引取りを求める飼い主が新しい飼い主を見つけて譲渡できるよう支援するため、インターネット(動物愛護センターのHP内)に専用サイトを創設する。
■所有者からの犬・猫の引取り手数料の改正
引き取った犬・猫の譲渡にかかる費用の一部負担増
※平成28年7月1日から
・成犬/成猫 一匹 2,000円→4,000円
・子犬/子猫の場合は、10匹まで4,000円