大川の家具職人が本気で作った猫用のハイクオリティ家具「ネコ家具」
※追記あり(2017年11月18日)
家具の産地として有名な福岡県の大川市が、熟練の職人によって作られたネコのための快適空間「ネコ家具」を制作して公開しています。
大川市は福岡県の南西部、佐賀県との県境にある人口約35,000人ほどの市で、家具の生産出荷額は日本一。
同市で作られる家具を総称して「大川家具」と呼ばれますが、その歴史は今から480年ほど前に遡るほど古く、市内には150件以上にのぼる家具関係の工房が密集。伝統工芸の指物、木工はじめガラス、金物、刃物など、専門の家具職人が集まる地域として知られています。
かつては桐箪笥などの婚礼家具を中心に一大産業として栄えていましたが、時代や生活様式の変化による婚礼家具や建具の需要が減少。海外製品との価格競争の影響もあり、バブル期をピークに出荷額が年々落ち込み続けていました。
しかし近年では若い世代が家具づくりの技術を継承し、職人の技とデザイン性とを兼ね備えた家具作りに取り組んでいて、卸販売だけでなくネット販売で直接消費者にも製品を販売。ここ数年は出荷額も復調傾向にあるほか、JR九州が運行するクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」や、それに次ぐ豪華列車「或る列車」の内装に大川組子が採用されるなど職人の技術が注目されつつあります。
そんな大川市は、技術・品質・デザインが両立された家具であることを広く知ってもらうため、「職人 MADE」という旗印のもとに大川家具をPRする取り組みを開始。
「使う人が、だれでも満足するモノづくり」を表現するため、「自由人の代表」であるネコを主役に抜擢し、職人の技をより身近に知ってもらうきっかけとして制作したのが「ネコ家具」で、ネコソファとネコベッドの2種類が公開されています。
ネコベッド
これは人間用にデザインされた家具を元に制作したもので、見比べてみると見事にネコサイズで再現されています。
猫用とはいえ、素材には厳選した木材を使い、大川市の家具職人さんの手によってひとつずつ丁寧に作られています。
その出来栄えは人間用の家具と見間違う程のクオリティ。ペット用の家具は簡素に作られているものが少なくありませんが、間近で見ても精巧に作られているのが伝わってきます。
ネコ家具はベッドとソファの2種類があり、それぞれ別々のメーカーさんが制作。購入を希望する場合は各メーカーに直接問い合わせをする形となっています。
■ネコソファ
広松木工株式会社
福岡県大川市鬼古賀174-1
tel:0944-87-5911
HP:http://hiromatsu.org/
■ネコベッド
立野木材工芸株式会社
福岡県大川市向島726
tel:0944-87-2140
HP:http://www.tatenomokuzai.info/
ちなみに先日ご紹介した「すみっコぐらし(ねこ)」のシングルソファも大川市の家具職人さんによるもの。
猫好きさんのための家具が今後もどんどん出てくると嬉しいですね。
※2017年11月18日追記
来週11月23日からの2日間、東京都港区新橋にあるアンテナショップにて本記事で紹介した「ネコ家具」が展示されることが発表されました。興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
<ネコ家具 東京展示>
期間:2017年11月23日(祝・木)~11月24日(金)
時間:10:00~20:00
会場:FUKUOKA 久留米館
東京都港区新橋2-19-4 SNTビル1&2階