お手々を繋いでスヤスヤ眠る猫の姿が尊すぎる→河川敷のテントで暮らす地域猫と判明、お世話係の人に話を聞いてみた

普段から仲が良い猫は、寝る時のポーズにも親密さが現れることがあります。

一緒に寝る仲良しな猫のイメージ写真
一緒に寝るのが大好きニャ

抱き合ったまま寝たり、相手の体にアゴをのせたまま寝たり、自分の弱点であるお腹をさらけ出したまま寝たりと、その姿は眺めていて微笑ましいものです。

そんな中、埼玉県に住むXユーザーの白猫ちゃん(@_shironeko_chan)が最近目撃したのは、猫同士の間ではなかなか見られない人間のような仲睦まじい寝姿。なんと伸ばした手を繋いだままスヤスヤと眠っていたのです。

お手々を繋いだまま眠る茶トラ猫の親子
お手々を繋いだまま就寝中(提供:白猫ちゃん)

一緒のお布団に入っている2匹の茶トラ猫。その関係性は親子で、左側にいるのが母猫、右側にいるのが息子猫。

母猫に息子猫が寄りかかるようにして眠っている姿は、それだけでも仲の良さを感じさせますが、互いの手を重ね合わせている仕草からは、お互いのことを大切に思っている気持ちが伝わってきます。

手を重ねたまま眠る猫の手
親子の愛情を感じるニャ

快適そうな寝床と幸せそうな寝顔を見ていると、飼い猫のように見えるこの親子猫。

しかし、実は2匹は河川敷で暮らしている地域猫で、屋外に置かれた小さなテントの中に毛布が敷かれていて、猫ちゃんたちはその中で寄り添い合って眠っているのです。

河川敷に設置した小型テントの中で眠る地域猫
猫にピッタリなサイズ感

外で暮らしている猫にしては随分と無警戒な気もしますが、それもそのはず。この写真を撮影した投稿主さんは、普段猫たちのお世話をしている保護者のような存在。この日も2匹がお手々を繋いで眠るまでの一部始終を見守っていたと言います。

その経緯は、まず先にご飯を食べ終えた息子猫がテントに入ってくつろいでいると、残りのご飯をすべて平らげた母猫が後から入っていき、しばらくすると毛布の隙間から手がニョキニョキっと出てきて、まるで手を繋いでるような形になった…というもの。その姿があまりにも可愛いかったことから、写真を撮ろうと毛布をめくった状態が写真の光景なのだとか。

投稿主さんによると、この2匹はとても仲良しな親子でいつも一緒にいて、ご飯を食べる時も寝る時も季節を問わずくっついて過ごしているそうですが、手を繋いでいるのを目撃したのは今回が初めてのこと。

その時の心境について「思わず顔がにやけて、とにかく早く写真に撮ろうと必死でしたw 毛布をめくったら、顔を密着させている姿にほっこり癒させられました。」と振り返る一方で、「息子はお母さんのことが大好きなので、寝姿を真似ていたのかもしれません。頭も体も手も密着していたので”大好きなお母さん暖かいにゃーっ”と感じていたのではないでしょうか。」と息子猫の気持ちも代弁してくれました。

この後、猫ちゃんたちは10分くらい手を繋いでいたものの、可愛すぎる姿を見て我慢できなくなった投稿主さんが、重なり合った手をニギニギしていたらスッと引っ込めてしまったのだとか。確かにネコ好きな人がこんなお手々を間近で見てしまうと、触りたい衝動を抑えるのは並大抵のことではありません。

母猫の方は「おかあちゃん」と呼ばれていて年齢は8~10歳くらい。とっても食いしん坊な性格で、多くの猫は体が雨に濡れることを嫌いますが、どしゃ降りでもご飯欲しさにずぶ濡れで待っているほど。一方、息子猫の「チャト君」は5歳くらいで、性格はとにかく甘えん坊。母猫を撫でていると必ず鳴きながら「僕も撫でて」といった感じで横に並んでくるのだとか。どちらのエピソードも投稿主さんへの信頼感が伝わってくるようです。

河川敷でお世話をしてもらっている茶トラ猫の親子
いつも一緒の2匹

それにしても、河川敷まで猫のお世話をしにいくのは中々大変な気がしますが、具体的にはどのような行動をしているのでしょうか。

投稿主さんに聞いてみると、基本はたっぷりのお水とご飯をリュックに入れて、自転車に乗って出かけていくのがお決まりのパターン。特にこれからの時期は寒いのでテントや毛布、枕代わりの小さなクッションなどを用意してあげるほか、モバイルバッテリーで稼働する自作のホットカーペットも持参するなど、かなり手厚く面倒をみているようです。

雨よけの傘を設置した猫用テント
雨が降っている時は傘も

その事が猫ちゃんたちも分かっているのか、投稿主さんが河川敷に着くと数十メートル手前からお出迎えしてくれるため、一旦自転車を止めて取り敢えず撫でてあげることにしているのだそう。しかし、夜露が降りる季節は猫の背中がびしょびしょに濡れていることもあり、いったい何時間前から待っているのか心配になってしまうと言います。

そんな心優しい投稿主さんが、この親子猫と出会ったのは3年くらい前のこと。以前は他の場所にいる猫ちゃんたちにもご飯をあげていたのだそうですが、そこには餌やりさんが何人もいたことから、今はご飯が貰えていない茶トラの親子をメインでお世話しています。

その行動力の源について聞いてみると「可愛いとか癒されるとかももちろんですが、いつも何があってもそっと側にいてくれる。話す事は出来ませんが、全てを悟って理解してくれているような、そんな存在に魅力を感じますでしょうか。私が良いように解釈しておりますw」と、お世話をしている猫ちゃんたちへの思いを語ってくれました。

取材協力:白猫ちゃん(@_shironeko_chan)

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