役所の中で待っていると…猫が突然やってきた!タイに15年住んでいる日本人が現地で見た驚きの光景とは?
猫に対して寛容な人が多い国に訪れると、日本では見かけない場所に猫がいたりすることがあります。
東南アジアのタイで暮らしているプカちゃんさんは先日、知人が家を購入するため役所で手続きをしようと訪れた際、ちょうど暇だったことから一緒について行くことに。そして到着したあと部屋の中で待っていると、いきなり猫が入ってきたと言います。
日本では役所の中に猫が現れるという事はほとんどなく、あっても速やかにつまみ出されてしまいそうですが、ここは「ほほ笑みの国」とも呼ばれるタイ。中にいたスタッフの人は猫に「おはよ〜」と声を掛けながら、お水と猫用オヤツ(ちゃおちゅ〜る)をあげ始めたのだとか。
と言っても野良猫がふらっとやってきたという訳ではなく、どうやら役所でお世話をしている猫ちゃんだったようです。
「役所の敷地内に生まれた猫みたいで、首輪はしていませんでしたが役所の人たち公認の猫みたいで、スタッフに声をかけてもらったり、ご飯をもらったりしていました。」
(プカちゃんさん)
ちなみに「ちゃおちゅ〜る」と言えば日本発の猫用オヤツ。海外でも使われているのを見ると親近感を覚えますが、実はタイの猫飼いさんの間でも人気が高く、スーパーなどで普通に購入することが可能。プカちゃんさん自身も猫を飼っていて、よく与えているのだそう。
スタッフさんからもらった「ちゃおちゅ〜る」を食べ終わった猫ちゃん。お腹がふくれて満足したのか机の上を歩き出すと、訪れた人が記入している書類の上を踏んづけるという妨害行為に及んでしまいます。しかし、そんな行動にもスタッフさんは怒ることなく「足跡のスタンプ押しちゃだめだよ〜」と声を掛ける程度の優しい対応。
その後も猫ちゃんは待機用の椅子で寝そべったり、中が騒がしくなってくると部屋の外に出て日向ぼっこをしてみたり、猫好きな人に呼ばれたら期待に応えるようにスリスリしに行ったりと、自由気ままな役所の一員のように振る舞っていたのだとか。
日本の役所にこんな猫ちゃんがいたら周りの人が集まってきて人気者になりそうですが、タイではコンビニやスーパーなどの前にいたり、役所でもよく寝そべっていたりするため、現地の人々にとって猫がそこらへんにいるのは普通の光景。
プカちゃんさんが訪れたタイ南部にあるプーケットの役所でも、猫を見かけてもこれといって反応しない人が半分くらい、猫に呼びかけたり撫でたりしている人が半分くらいだったと言います。
しかも役所の中では他に5匹くらいの猫を見かけたのだそうで、どの猫も通路に寝そべったり入り口で日向ぼっこをしていたりと、かなり自由に過ごしていたのだそう。おまけに犬が1匹+ニワトリも10羽ほどいて、猫がニワトリを追いかけて遊んだりしていたというから、まるでちょっとしたアニマルパーク。動物たちを眺めているだけでも時が経つのを忘れて楽しめそうです。
役所で見た一連の出来事について、プカちゃんさんに感想を聞いてみると「猫が入ってきても良い意味でだれも気に留めないし、猫好きのスタッフさんや訪れた人々に可愛がられているのを見ると、お家で飼われて可愛がられる猫はもちろん幸せだけど、こういう猫もすごく幸せなんだろうなぁと思いました。」と回答。
また、「猫が追い払われるわけでもなく、2人分の席を陣取って寝ていても誰も何も言わない、そんなどこでも動物と共存しているところが面白いなと感じました。」と、タイの人々に感じた大らかな国民性についても語ってくれました。
今回インタビューに応えてくれたプカちゃんさんは、もともと1週間の旅程でタイを訪れ、その魅力に惚れ込んで移住を決意した在住15年目の日本語教師。自身のYouTubeチャンネル「プカちゃんの波乱珍丈タイ移住」では、現地での生活や出来事などを紹介した様々な動画が公開されています。