愛猫の実話にもとづく物語、宇野亞喜良さんの新作絵本「2ひきのねこ」

日本を代表するイラストレーター、宇野亞喜良(うのあきら)さんによる描き下ろしの絵本「2ひきのねこ」が先月、ブロンズ新社より出版されました。

宇野亞喜良の絵本「2ひきのねこ」

宇野さんは1950年代から出版や広告、舞台美術など多方面で活躍を続け、1999年に紫綬褒章、2010年には旭日小綬章、2014年には読売演劇大賞選考委員特別賞を受賞するなど数多くの賞を受賞。昨年には宇野さんのイラストで似顔絵が作れる資生堂の「マジョリ画」が若い女性を中心に大きな注目を集めました。

過去には寺山修司、今江祥智、皆川博子、江國香織、穂村弘など、数多くの作家たちとコラボした作品を作り出してきた氏ですが、作中に登場するイラストはもちろん、ストーリーまで全てを自身で手がける作品は「2ひきのねこ」が10数年ぶりなのだとか。

そんな本作は、宇野氏が現在も一緒に暮らしている愛猫の実話が元になっています。

<ストーリー>

ぼくが赤ちゃん猫のときから、ももちゃんといつもいっしょ。

ももちゃんと、のびをする。
ももちゃんと、ひるねする。
ももちゃんと木にのぼる。
木のうえはふたりの舟…。

ぼくたちの幸福な日々は、ずっとずっとつづくと思っていた。

そんなある日、ちっちゃくてピカピカの子猫すなこがやってきた——。

宇野亞喜良の絵本「2ひきのねこ」の中身(ワンシーン)

主人公の少女「ももちゃん」と飼い猫の「ボンボン」、ふたりだけの生活に突然やってきた新しい猫の「すなこ」。すなこに夢中のももちゃんを見つめるボンボンは傷つき、苦しみ、孤独感をつのらせていきます。

先住猫の「ボンボン」が新参者の猫に嫉妬心を抱く様子 by 宇野亞喜良の絵本「2ひきのねこ」

作品と同じように、先住猫と暮らしていながら新しい猫を飼い始めたことがある人には、思わずドキッとさせられるような猫の気持ちが描写されているほか、下の子が生まれたときの上の子の複雑な気持ち、クラスに新しい子が入ってきたときの不安感など、さまざまな立場や視点に立って読むことができる作品で、絵本の枠を超えて大人の心をも揺さぶるせつないストーリーとなっています。

本書の帯には、宇野さんを敬愛するイラストレーターのヒグチユウコさんから、読者の心情を代弁するかのような推薦コメントが寄せられています。

「ももちゃん かわいいあのこに 気づいてあげて。」 ヒグチユウコ

また、12月14日からは出版元のブロンズ新社に併設されているギャラリーにて、本作の原画展が開催。

ブロンズ新社の併設ギャラリーにて「青銅Room J」会場イメージ

入場料は無料で、初日のオープニングパーティーと最終日には宇野さんご本人が在廊予定となっています。興味を持った方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

宇野亞喜良 絵本「2ひきのねこ」出版記念原画展

宇野亞喜良 絵本「2ひきのねこ」出版記念原画展

期間:2017年12月14日(木)〜12月24日(日)
時間:13:00~18:00
休廊:12月18日(月)
入場:無料

<オープニングパーティー>
期間:2017年12月14日(木)
時間:17:00~19:00
対象:誰でも参加可能

<宇野亞喜良さん在廊日>
12月14日(木)17:00~19:00
12月24日(日)14:00~16:00

会場:ブロンズ新社 青銅Room J

東京都渋谷区神宮前6-31-15-3C

画像提供:Bronze Publishing Inc.

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