本物そっくりのネコも描ける!注目作家による初の技法書『超絶リアルな色鉛筆画のテクニック』
色鉛筆だけで描かれているにもかかわらず、写真そっくりに見えるリアルな絵。
まるで本物のような質感と今にも動き出しそうな迫力を携えていますが、一体どのように描いているのか、普段絵を描かない人にとっては想像もつかないし、そもそも絵心がないと描けなさそうな感じがしてしまいますよね。
そんな、一見すると描くのが難しそうに思えるリアルな色鉛筆画について、初心者向けに解説したのが11月10日に刊行された『超絶リアルな色鉛筆画のテクニック』という書籍。
色鉛筆の「色数を重ねて塗り込む」という技法で表現された冒頭の絵をはじめ、本書では10のモチーフを題材に、ひとつひとつリアルな絵を描く工程をじっくりと解説。
最初の初級編では短時間で描けるビー玉やスプーンなど簡単なモチーフのトレーニングから始めて、中級編ではワインやカブトムシなどのより難しいモチーフを、上級編ではネコやカレーライスといったさらに高度なモチーフが掲載されており、さまざまな難易度のモチーフを段階的にチャレンジできるような構成になっています。
例えば猫の場合は、目の描き方や、耳の描き方など、パーツごとに詳しく解説。
ヒゲの影や根元といった細かい部分から、模様の濃い毛並みや薄い毛並みを描くポイントなど、実際にリアルな猫の絵が出来上がっていく過程を見ながら学ぶことができます。
著者でデザイナー兼イラストレーターの「ここまる」さんは、2016年に独学で鉛筆画を描き始め、2018年からは色鉛筆画による制作を開始。
翌年に精巧で細密に描き込んだカブトムシの作品をSNSに投稿したところ、「本物かと思った」「鳥肌がたった」「見事すぎる」など驚きの声が多く寄せられて一躍脚光を浴びたほか、その後は注目の色鉛筆画家としてさまざまなテレビやメディア等に取り上げられています。
ここまるさん自身は特に美術の学校に通った経験がなく、独学で始め全て自己流で編み出した技法を用いて絵を描いていることから、本書では専門的な知識や特別な画材を必要としないのが特徴。
実体験に基づきながら初心者がつまずきやすいポイントを押さえ、丁寧に分かりやすく解説しており、ケント紙と色鉛筆があれば、あとは身の回りにあるものを取り入れて手軽に始めることができます。
絵を描くのに必要な時間の目安や、拡大して使える下絵もついているので、初心者でも始めやすい構成になっているほか、写真を元にトレースから色鉛筆画を完成させる手法を紹介しているため、自分が飼っているペットのリアルな絵を描いてみたい人や、手作りご飯&スイーツをリアルな絵で表現してみたい人にも取り組みやすいのがポイント。
絵を描く楽しみを知るきっかけ作りにぴったりな一冊となっています。
<参考>
・SNSの人気猫がニャンと塗り絵に!「おとなのスケッチ塗り絵シリーズ」最新刊は猫まみれ
・猫や犬など動物の描き方を徹底解説した書籍「動物デッサンテクニック」
・三毛猫からアメショまで全部で27匹の猫を収録!プロの塗り方で楽しめる「猫のぬりえ」
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