猫にとっては冬の秘密基地?式根島の温泉近くにある「湯加減の穴」で暖をとるネコの姿が微笑ましい

東京から南へおよそ160kmほど離れた場所にある、伊豆諸島の小さな島「式根島(しきねじま)」。

式根島は海水浴や温泉が有名な離島で、島の中には普通に猫が暮らしていますが、つい先日、意外な場所で猫が暖を取っている姿が目撃されました。

それが「湯加減の穴」。

地鉈温泉にある湯加減の穴で暖を取る野良猫の姿
中には猫ちゃんが…!!(写真提供:式根島観光協会)

島内には水着を着用すれば無料で24時間好きな時に入れる露天風呂が3ヶ所あり、そのうちの一つが島の南部にある地鉈温泉(じなたおんせん)。

全国の露天風呂を格付けした番付表で「東の横綱」に選ばれたこともある名湯で、源泉の温度は80度と高いものの、潮の満ち引きによって冷たい海水が岩場に流れ込むため、適温になった場所を探して入浴を楽しむという知る人ぞ知る秘湯。

式根島にある無料の露天風呂、地鉈温泉(じなたおんせん)
無料の露天風呂「地鉈温泉」

その地鉈温泉へ行く道中の石垣にあるのが「湯加減の穴」で、地中で源泉と繋がっているため手を入れると温かく、温泉に入る前に湯加減を確認できると言われているスポット。寒さが厳しくなるこの時期、外で生活する猫ちゃんにとっては天然の暖房で、雨風をしのぐにも適した場所であったことでしょう。

手を入れると地鉈温泉の湯加減が分かる「湯加減の穴」
かなり小さい「湯加減の穴」
地鉈温泉にある湯加減の穴に入っている猫の姿
ここなら雨に濡れる心配もニャい

暖かそうにくつろいでいる猫ちゃんの姿はとっても微笑ましいですが、この光景は式根島ならではの「冬の風物詩」というわけではないようです。

動画をSNSのXに投稿した式根島観光協会の方に話を聞いてみると、この近辺には野良猫がたくさんいて、穴の大きさも猫が何匹か入れそうなサイズ感ですが、中にいた猫ちゃんの数は1匹だけ。もっとたくさんの猫が集まってきても不思議ではありませんが、島に移住して14年経つという投稿主さんでも、猫が湯加減の穴に入っているのを見たのは今回が初めてのことなのだとか。

式根島は人口が約500人、外周は12kmで徒歩3時間ほどで1周できる小さな島ですが、どれくらいの猫ちゃんが暮らしているのでしょうか。

投稿主さんに聞いてみると、一時は「猫島」と呼ばれるくらいたくさんの猫がいたそうで、今はその頃に比べると落ち着いたものの、悪天候でなければ島のあちこちで見かけると言います。

また、人懐っこい猫が多いとも感じているそうで、以前、夜に車で走っていたら目の前に猫がいて、まったく逃げる様子がなかったことから車を降りて猫を持ち上げ、どいてもらったことがあるという微笑ましいエピソードも明かしてくれました。

式根島の野良猫
式根島の猫ちゃん

そんな式根島において猫の歴史が始まったのは1887年(明治20年)、新島から人間と共に移り住んでから。過去には化け猫伝説(年貢の塩を食べてしまい島民から恐れられた時期)の影響で、4本足の動物を飼うことが一時的に禁止されていた時代があったり、島の南東には今でも猫神様を祀った大王神社があったりするなど、何かと猫と縁がある島なのだそうです。

島内には4つの海水浴場があり、夏は海水浴やマリンアクティビティーを楽しめる場所として知られる式根島。

式根島の北端にある人気の海水浴場「泊海水浴場」
島の北端にある「泊海水浴場」

今の時期に訪れるとしたらどのような過ごし方がおすすめなのか、観光協会の方に聞いてみました。

「冬の式根島は本当にゆっくり・のんびり過ごしてもらいたいので、3つの無料露天温泉に入るのはもちろん、天気が良ければハイキングコースも楽しめますし、無料/有料で楽しめる式根島謎解きクエストなどもあります。他にも釣りを楽しんだり、アイランドワーケーションとして訪れ仕事をしながら離島での休暇を楽しんでいる人も多いです。」

また、ネコ好きな人に対しては、「一部の宿には猫がいるため、そうした宿に泊まって猫と遊んだりするのもオススメです。」としたうえで、「式根島の猫は非常に人懐っこい猫が多く、数年前には猫マガジン(田代島・江の島・式根島)が発売されたぐらい猫が多いです。本当にかわいい猫が多い半面、レンタカーなどを借りて島を巡る際には猫が急に飛び出してきたり、夜間道路にいることもありますのでくれぐれもお気をつけください。」と、車を運転する場合は猫に注意することを推奨。

最後に「猫と共に暮らしている式根島で是非癒されてほしいです。」と歓迎のメッセージを寄せれてくれました。

取材協力:式根島観光協会(@shikikyo)さん

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