猫はなぜ眠気と戦うのか?激しい睡魔に襲われている一匹の猫ちゃん→1分17秒におよぶ抵抗の末に訪れた笑撃の結末とは

約束や時間の概念がある人間には「今寝るわけにはいかない」というタイミングが存在しますが、家の中で暮らしている猫は特に用事がないので、眠くなってきたらそのまま好きなだけ寝ることができるはず。

ところが不思議なことに猫を眺めていると、眠気と戦っているような姿を見かけることがあります。

眠いけど寝たくない猫のイメージ写真
眠いけど、寝たくないニャ

眠いのに必死で目を開けようとしたりガクッと崩れ落ちたりする姿は、人間の赤ちゃんや幼児にも似ているところがあり、親しみや愛情を感じる人も少なくありません。

マンガ家の七ノ日(@7daaays)さんは、先日、愛猫が眠気に抗いながらも最終的にひれ伏してしまう姿を真横で目撃。その一部始終を捉えた動画が公開されています。

1分17秒ほどの動画の冒頭に登場するのは、飼い主さんの足とクッションの間に挟まっている一匹の三毛猫ちゃん。上からのアングルで撮影されているため、その表情をうかがい知ることはできませんが、初めの方は床と水平だった目線がだんだんと下がっていることから、猫ちゃんがとても強い眠気に襲われているのが伝わってきます。

今にも寝てしまいそうな三毛猫
頭の位置が
眠くて頭の位置が下る三毛猫
少しずつ落ちていく…

その状態が17秒ほど続いてそろそろ寝てしまいそう…と思われた次の瞬間、ハッと意識を取り戻したのか「寝てはいかんッ」とばかりに顔を持ち上げ、なんとか高い位置まで持ち直すことに成功。

猫なのに何故ここまで眠気に抗おうとするのか、このあと何か予定でもあるのか、理由が気になるところです。

眠気に抗って意識を取り戻した三毛猫
おっと、危ないニャ…

しかし、猫ちゃんの眠気は相当なものだったようで、すぐに目を閉じてウトウトし始めてしまいます。

そこから1分ほどかけてゆっくりと眠気が深まっていくことになりますが、それに合わせるように顔の位置と角度もどんどん下がっていき、ついに…最後の瞬間が訪れます。

再び睡魔に襲われる三毛猫
再び睡魔が襲来

眠すぎて意識が遠のいていく三毛猫
意識が遠のいていくニャ…

眠さに勝てずに寝落ちしてしまった猫
夢の中へ到着!!

猫ちゃんの顔が床にスウッと吸い込まれていく様子は、今まで必死に抵抗していた姿を思うと物悲しさもありますが、どこかホッとするような安心感もあり、「よく頑張ったね」と労いの言葉を掛けてあげたくなるような感動のラストシーンでもあります。

この一部始終をカメラに捉えていた飼い主さん。

猫ちゃんが必死に眠気と戦っている姿を見て「いっそ寝たらいいのに…でもそこがかわいいねぇー!!」と内心叫びながらも、微笑ましく見守っていたのだそう。また、最後に寝落ちする瞬間はあまりにも面白かったようで、動画には飼い主さんが「ふふっ」と思わず笑ってしまった声が収録されています。

それにしても猫ちゃんは何故、あれほど眠そうだったにもかかわらず、すぐに寝ようとしなかったのでしょうか。飼い主さんに思い当たる節がないか聞いてみると「普段、私がこの場所(リビング)からすぐに仕事部屋へ戻るので、熟睡すると置いていかれると思ったのかな…。」と回答。眠気に耐えていた姿が可愛いのはもちろん、眠気と戦っていた理由もまた可愛らしいものだったようです。

睡魔と戦う三毛猫
何とも健気な猫ちゃん

この後、10分ほど寝ていたという猫ちゃん。その様子を見て飼い主さんは「このまま寝かせてあげたい…」と体勢をキープしていたそうですが、仕事に戻る時間が来てしまったため仕方なく立ち上がると、猫ちゃんもショボショボの顔で起きたのだそう。やはりひとりで置いていかれるのが嫌だったのかもしれませんね。

眠気と必死に戦っていた猫ちゃんの名前は「大福」ちゃん(通称:福ちゃん)。今はリビングに置いていかれるのを嫌がるほど「ベッタベタの甘えん坊」な性格だそうですが、意外にも以前はそうではなかったのだそう。

というのも、福ちゃんは元々野良猫で、保護されていたところを家族として迎え入れた猫ちゃん。

三毛猫の大福ちゃん(通称:福ちゃん)
福ちゃん(推定年齢は1歳半くらい)

保護主さんいわく、以前はとんでもなく臆病で警戒心が強かったそうですが、飼い主さんのお家にやってきて4日目くらいに急変。いきなり喉をゴロゴロ鳴らし、へそ天を見せたのを皮切りに甘えん坊な行動が炸裂し始め、今では在宅仕事も相まってどこへ行くにもついてくるほか、お風呂やご飯の時、寝る時まで側にいるほど飼い主さんの事が大好きなのだとか。

猫と暮らし始めて苦労を感じることはあるけれど、それ以上に笑いが絶えない毎日になったという飼い主さん。その一方で、福ちゃんのような保護猫は子猫だと譲渡率が高いものの、成猫の場合は引き取り手が少ない現状があり、心を痛めているといいます。

日向ぼっこをする三毛猫の大福ちゃん(福ちゃん)
成猫でも中身は子猫みたい?

詳しくお話を聞いてみると「元野良のサクラ猫を成猫で引き取って8カ月が経過したのが現在の福ちゃんです。大人の猫でもこんなに甘えん坊でかわいい姿を見せてくれます。」とその魅力を語ったうえで、成猫は「おおよそ猫の性格や病気、趣味や食べ物の好みが把握できている」「よちよちの子猫よりは手がかからない」「体積が大きい分しあわせも大きい」と成長しているからこそ感じられるメリットがあると力説。

また、これから猫を飼いたいと思っている人に向けて「保護猫界隈では成猫の譲渡率が低いのが現状なので、これから保護猫をお迎えする方はぜひ成猫も視野に入れていただければ幸いです。」とメッセージを寄せてくれました。

取材協力:七ノ日(@7daaays)さん

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