ひな飾りの最上段まで登りきった黒猫ちゃん、あろうことか金屏風にまで手を出す不敬行為に及んでしまう
本日3月3日はひな祭り。
ひな祭りといえば、女の子の健やかな成長と健康を願う日本の伝統的な行事。きらびやかな衣裳に身に包んだ雛人形を飾ると、お部屋の中が華やかな雰囲気に包まれますが、不用意に触れると倒れたり落下することがあり、小さい子どもがいるお家は注意が必要です。
そして、猫と暮らしているお家ではその危険度がアップしてしまう可能性も……。2匹の猫を飼っているマクー(@yonasawa)さんは、先日、雛段飾りに登る愛猫の姿を目撃してしまったと言います。
写真に写っているのは優美な15体の人形や雛道具が飾られた豪華な七段飾り。
その最下層である七段目に両手を掛けてクンクンと人形の匂いを嗅いでいる一匹の黒猫。単に匂いを嗅いでみただけなのか、それともこれから何かをしようとしているのか、予測不能な猫の行動に嫌な予感が脳裏をよぎります。
各段にはびっしりと飾り付けがされていて、猫がお邪魔するスペースはないように見えますが、道なき道を切り拓いていくのが猫という生き物。
わずかな隙間を縫うようにソロリソロリと一段ずつ登っていき、ついにはお内裏様(天皇・皇后の雛人形)が飾られている最上段へと到達。そしてあろうことか、黄金色に光り輝く金屏風に手を掛けてしまったのです。
飾った側の人間にとっては緊張感の漂う瞬間ですが、傍から見ると何とも微笑ましい光景。
ひな壇に敷かれた真っ赤な布に黒猫のダークカラーがよく映えて、雅びやかな雰囲気と絶妙にマッチ。こちら側を向いてちょこんと座ってくれていたら、雛飾りとして成立しそうなほど相性の良さを感じさせてくれます。
それにしてもこの猫ちゃん、なぜ七段もある雛飾りを登ろうと思ったのでしょうか。
飼い主さんに詳しいお話を聞いてみると、実はこのお家で雛人形を飾ったのは今回が初めてではないのだそう。昨年、七段飾りを出した時には全く興味を示さなかったという黒猫ちゃん。今年も飾りつけをする時は別室で昼寝をしていて、飾ってからもしばらくは関心がなさそうにしていたけれど、一週間ほど経ったころ急に興味を示して登ってきたのだと言います。
その様子を見ていた飼い主さん。せっかく飾り付けた雛人形が倒れたり落っこちてしまわないか、さぞかしヒヤヒヤしたのではないかと思いきや、「やめて欲しいという気持ちはありつつも、散らかしてくれたらネタ的にオイシイと思いました。」と、意外にも半分くらいは猫ちゃんによるハプニングを期待していた様子。
しかし、猫は足元を見なくても障害物を避けながら歩くことができる驚くべき能力を持った動物。飼い主さんの淡い期待とは裏腹に、雛飾りを一切倒さず器用に上まで登りきってしまったそうです。
それでも、猫ちゃんにとって雛人形はそんなに長く楽しめるものではなかったようで、ひな壇での滞在時間は10秒に満たないほど。最上段まで登って屏風に手をかけたところ、倒れそうになったことに驚いてしまい、急いで降りて行ったのだとか。
ひな壇に登っていた黒猫は、クロちゃんというメス猫で、とても甘えん坊な性格の猫ちゃん。
飼い主さんのお家にやってきたのは、猫を飼っているお宅の玄関前で、ダンボール箱に入ったまま捨てられていたところを保護されたのがきっかけ。一緒にいた5匹のうち3匹は里親さんが見つかったことから、残ったキジトラ猫(トラくん)と一緒に2匹を家族として迎え入れることに。
そんな心優しい投稿主さんは、フリーランスのデザイナー兼アートディレクターで、Nintendo Switch用ロールプレイングゲーム『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のフィールドマップデザインの一部を担当。
自身のSNSでは何気ない日常風景と共に、愛猫たちの可愛らしい姿もたくさん公開されています。
取材協力:マクー(@yonasawa)さん