天日干しにした栗の前で日向ぼっこをする猫、この場所が好きなのは日当たりが良いから…だけではなく、ニャンと意外な理由が?
秋は「食欲の秋」と言われるだけあって、食べ物が美味しく感じられる季節ですが、旬の食材が豊富なことから保存食を作るのにも適した季節。保存食は食材の風味や栄養を長く楽しめるだけでなく、食費や時間の節約にもなるほか、季節の移り変わりや自然の恵みに感謝する気持ちも深まっていきます。
愛媛県で農家や猟師を営むへそ(@Heso_tanamachi)さんは先日、栗の実から殻と渋皮を取り除いて乾燥させた保存食、勝栗(かちぐり)を作ることに。焼いた栗を天日干しにして乾燥させていたところ、そこへ猫ちゃんがトコトコとやってきて、干し網に両手をどーんと乗せたままお昼寝を開始。
その光景は気持ちよさそうに眠っているように見えますが、他の動物に栗が食べられないように見張ってくれているかのようにも見えます。
栗を乾燥させるため天日干しをしていることから、日当たり良好なこの場所。猫ちゃんも日向ぼっこをしに来ているように見えますが、目的はそれだけではないようです。
飼い主さんの話によると、猫ちゃんは干し網の金網に爪を立てる感触が好きなようで、それもこの場所へやってきた理由のひとつ。栗に興味があるのではなく金網自体が気に入っていることから、別の食べ物を干している時でも同様の状態になる事があるのだとか。
干し勝栗の番をする猫 pic.twitter.com/JcnJXvNzF7
— へそ (@Heso_tanamachi) October 10, 2023
栗が秋の日差しにポカポカと照らされた温かみのある風景と、猫がのんびりと日向ぼっこする姿が素朴な空気感を作り出していて、眺めていてほっこりさせられる光景ですが、この時の飼い主さんの心境は「どうか栗はひっくり返さないで…」という切実なもの。
確かに金網は爪が引っかかりそうな形状をしているため、猫ちゃんが物音などにビックリして体勢を変えようとすれば、簡単に栗ごとひっくり返してしまいそう。しかし、飼い主さんの願いが通じたのか、この後、猫ちゃんはそのまま大人しく日向ぼっこをしたまま眠ってくれていたのだと言います。
栗の前で日向ぼっこをしていた猫は、ハイジちゃんという女の子。
飼い主さんの先代が飼っていた猫の子で、兄弟姉妹は他の家に貰われていったものの、一匹だけ残ったことからお家で飼うことに。性格は食欲がとっても旺盛で、飼い主さんが釣ってきた魚や、狩猟で獲ってきた鹿肉をねだったりと、あらゆる食材に興味を示すのだそう。
一方で、飼い主さんが帰宅すると撫でる事を要求したり、夜になると足元に寄ってきて寝たり、朝になると起こしてくれるという健気な一面があるというハイジちゃん。
干した栗の前で眠っていたように見える行動にも、もしかすると、飼い主さんが作っていたものを守ろうとしてくれていた…なんて心優しさがあったのかもしれませんね。