猫を愛した彫刻家、朝倉文夫の企画展が日比谷で開催中、6/7には講演会もあるニャ
明治から昭和にかけて活躍した彫刻家、 朝倉文夫(あさくら ふみお)の作品を展示する企画展が6月23日まで、東京都の千代田区立日比谷図書文化館で開催されています。
明治・大正・昭和にわたって活躍し、彫刻家として初めて文化勲章を受章した朝倉文夫は、早稲田大学の大隈重信像や東京国際フォーラムにある太田道灌の彫像など、写実的な人物彫刻をいくつも手がけた優れた彫刻家として知られていますが、自他ともに認める大の猫好きでした。
1964年の東京オリンピックの開催にあわせて「猫百態」展を企画し、たくさんの猫をモチーフとした作品を制作しましたが、同年1月に急性骨髄性白血病を発症し、4月に他界。そのため10月のオリンピックを見ることは叶わず、「猫百態」展も実現しませんでした。
しかし、しなやかな動きや生き生きとした仕草をとらえた猫の作品群は、今も多くの人々を魅了し続けています。
本展はそんな朝倉文夫の作品を展示する企画展で、3階図書フロアのブルーゾーンでは猫をモチーフにした作品24点をパネル展示(1体のみ実物)、略して「AKN(あさくらのねこ)24」を実施中。猫のいろいろな仕草や表情を鋭く捉えた「AKN24」の猫たちを見比べて、お気に入りの作品に票を投じる人気投票を開催しています。
また、6月7日には、朝倉文夫が猫と暮らしたアトリエ兼住居を改装した美術館・朝倉彫塑館(後に国の名勝に指定)の主任研究員である戸張泰子さんを講師に招き、同館の紹介や朝倉文夫の猫作品について解説する講演会も行われます。
朝倉彫塑館は、朝倉の没後から半世紀を経過した2017年には開館50周年を記念して、朝倉が企画していた幻の企画展を同館の所蔵品で試みる企画展「猫百態~朝倉彫塑館の猫たち」を開催しました。
今回の講演会では、朝倉が制作した猫の作品を4つの視点で話をしながら、朝倉彫塑館の紹介をするとともに、「AKN24総選挙」の中間発表も予定されています。
<講演会情報>
名称:朝倉文夫の猫たちと朝倉彫塑館
講師:戸張泰子(台東区立朝倉彫塑館 主任研究員)
日程:2019年6月7日(金)
時間:19:00~21:00(18:30 開場)
会場:地下1階 日比谷コンベンションホール(大ホール)
定員:200名
費用:1000円
講演会の参加方法は公式HPからの事前申込制(先着順)となっており、定員に達し次第締切となります。
企画展示 どのポーズがお好き?朝倉文夫の猫 AKN24総選挙@日比谷
期間:2019年4月26日(金)~6月23日(日)
会場:千代田区立日比谷図書文化館
東京都千代田区日比谷公園1-4
2階エレベーターホール 3階ブルーゾーン
画像提供:日比谷図書文化館
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